https://www.sankei-shokai.jp/kanji-to-nakayoku/20210704060000.html 【成り立ちが恐ろしい「道」】より
人生は長い道に例たとえられることがあります。山あり、谷あり...それが人生、平坦へいたんな道ではありません。この先、自分が進む道はどんなものか―考えを巡めぐらせている人も多いでしょう。今回は、その「道」について考えてみましょう。
「道」は小学校2年で習う漢字です。音読み=ドウ(トウ)、訓くん読み=みち。
さて、「道」という文字には、なぜ「首」があるのでしょうか。それには、驚おどろくような由来があります...。
新しい「道」を作るとき、敵てきの「首」を持って歩いた、という説せつがあります。たいへん恐ろしいですね。そこから、首を持って進んでいくところを「道」と表現ひょうげんしたのです。
小学生が学ぶには、衝撃的しょうげきてきですね。というか、身近で当たり前に使っている漢字の成り立ちが、そういうものだったとは...。漢字が生まれた当時の荒々あらあらしさが伝わってきそうです。
使用例れいとして、通り道、通路といった意味では「道路」「沿えん道」「参さん道」など。人を一定の方向に導みちびくことでは「道徳」「道理」「人道」など。専門せんもん的な技わざを極きわめることでは、「書道」「茶道」「柔じゅう道」など。
(産経国際書会常務理事 山本晴城)
https://cooljapan-videos.com/jp/articles/d725vk05 【日本の伝統文化といえば?「道」にはどんなものがある?】より
https://www.youtube.com/watch?v=DLHukYrVi8M&t=1s
日本文化といえば、剣道、茶道などの「道」をイメージする人が多いのではないでしょうか。日本の歴史や叡智を感じる「道」。実は日本には数多くの「道」があることはまだあまり知られていません。
まず、日本の伝統文化として広く知られている書道、茶道、華道を「三道」と総称します。現代においても、お稽古事として人気があります。
また「武道」と呼ばれる運動文化は、オリンピック競技として世界でも人気の柔道をはじめ、剣道、弓道、相撲、空手、なぎなた、合気道、銃剣道、少林寺拳法の9種類。
そのほか、居合道、杖道、殺陣道、古武道。さらに、香木を焚き香りを楽しむ香道など。日本国内でもあまり知られていないものが数多く存在しています。
日本全国各地にある神社仏閣は、全国のコンビニエンスストアよりも多いことはご存じでしょうか。日本には、神道、仏道、修験道といった「道」も。
日本の伝統である「道」からどんなことを学ぶのか?
伝統的な日本文化からどのようなことが学べるのでしょうか。先述の「武道」を例にあげ、紹介します。
日本の武道は、決められたルールのもと競うため、スポーツに似ています。ですが、武道は、精神性が重要視されています。「武道」は、「武士道」の1つといわれ、礼節や道徳といった精神性や人格を高める「道」なのです。
試合に勝つという単純な強さだけではなく、日々の稽古や修行を通して、精神・技術・体格の「心技体」を鍛錬し、より良い人間形成を目的としている武道。実際に学ぶとどのようなことが見につくのか見ていきましょう。
●礼儀と忍耐力
武道は「礼に始まり礼に終わる」といわれ礼節を重んじています。武道を通して、感情を抑えながら相手を思いやる心を育み、鍛錬を重ねることで忍耐力も身につきます。
●集中力が高まる
対戦する際には、相手の攻撃に対応できるように、相手の動きを見て注意を払い備えます。そのためには、高い集中力が必要。続けることで集中力が鍛えられます。 そのほか、肩甲骨と股関節の柔軟性を高める、新陳代謝が高められる、老若男女かかわらず始められるというメリットも。
「武道」で精神性が高まると、実生活の人間関係や仕事などで嫌なことが起こっても冷静に対処できるようになるかもしれませんね。
武道に限らず、全国各地には華道・茶道・弓道など、「道」に関する教室や道場は無数にあり、日本の和の心・礼儀作法が学べるため、多くの人が稽古に励んでいます。
海外からの観光客に人気の日本文化体験は?
日本を訪れる観光客に人気の日本文化体験をいくつか紹介します。
まずは、「道」がつく体験では「茶道」。茶道は日本独自の文化、細かい作法が決められていて美しい所作が魅力、日本のわび・さびの精神を感じられ、外国からの観光客に人気です。
万国共通して愛でられる花。日本の純文化である「華道」は、花を生けるだけでなく、客人をもてなす心や、切った草花を飾ることで命の大切さを学びます。フラワーアレンジメントとは違い、花と花の間の空間の美しさも学べる芸術的な生け花体験も年々人気が高まっています。
また、訪日外国人に人気の日本文化体験に「着物体験」があげられます。動画でも日本舞踊や能のシーンで着物姿がご覧いただけるように、やはり日本といえば「着物」を連想する方も多いのでしょう。京都などの観光地では、着物を着て観光する姿がよく見られます。
日本の伝統文化「道」まとめ
日本の歴史と奥深い学びの世界「道」を紹介している映像は、もうご覧いただきましたか? 凛々しい動きやわびさびが感じられる「道」の魅力が詰まった美しい動画です。
日本人でさえしらない「道」が数多くあることをお伝えしてきました。「技」だけではなく、鍛錬することで、人として成長し人間力を磨く日本の伝統文化「道」。
この記事をきっかけに、なにかの「道」を歩きはじめてみてはいかがでしょうか。
https://oshiete-kanbun.com/798/jyukenkanbun/jyukugo/ 【漢文における「道(みち・いう・みちびく)」について解説 「道徳」「邪道」「報道」】より
「道」は、以下の意味を抑えるべし。名詞だと⓪「道路」、①「正しい生き方」、②「方法」、動詞だと③「道(い)う」、④「道(みちび)く」。
①「正しい生き方」は「道徳」の「道」、②「方法」は「邪道(オーソドックスではない方法)」の「道」、③「道(い)う」は「報道(知らせて言う)」の「道」で定着させるべし!(④「導く」は「道案内」のイメージ。
「道」と「路」「塗(みち)」、「道(い)う」と「謂(い)う」「云(い)う」はそれぞれ類義語なので、余裕があれば抑えておこう。
③④を含んだ名言として、「旧古(きゅうこ)を道(い)わず。」「之を道(みちび)くに政を以てし、之を斉(ととの)ふるに刑を以てすれば、民免れて恥無し。」というものがある。
1、「道」の意味について
こんにちは。本日は「道」という漢字について学んでいきましょう!
先生こんにちは!「道」って「道路」って意味じゃないんですか?
その意味もありますが、実は漢文においては、「道路」という意味で「道」が用いられることは少ないです。だから、注意する必要があります。
じゃあどんな意味で出てくるんですか?
名詞だと⓪「道路」、①「正しい生き方」、②「方法」、動詞だと③「道(い)う」、④「道(みちび)く」という意味は抑えておきましょう!
多いなぁ…⓪は良いにしても、①②③④は覚えづらいなぁ…
ひとまず、⓪と①②は連想しやすいですよ。本来⓪道路とは、人が多く通っていく中で段々とできていくものですが、それが生きていく上での道すじ、つまり過去の人々が通ってきた①「正しい生き方」も意味するようになりました。
また、何かを行う際の道すじ、つまり②「方法」も「道」で表されることになっていきます。このように考えると、なぜ「道」で①②の意味を持つようになったのか、分かりますね✨
なるほど…じゃあ③④の意味は、なんであるんですか?
①「正しい生き方」や②「方法」って、誰かに③「言」ったり、教え④「みちび」いたりしたくなりませんか?
確かに、私も先生から教わった知識とか、友だちによく教えてます💡
恐らく、そういう背景があって、①②から③④へと意味が派生していったのだと思います。
これまで何回か、こんな感じで意味のコアイメージや派生について学びましたが、毎回「そんなラフな感じで意味って定着したの!?」ってツッコみたくなります笑
漢字に限らず、言葉の意味なんてそんなものですよ笑。例えば、ネットスラングの「草」は、元々「www」という笑いを表す記号が、生えている草のように見えるから定着したとされていますし。
なるほどなぁ…言葉の意味の核や変化を知るのって、けっこう面白いかも✨
2、「道徳」と①「正しい生き方」、「邪道」と②「方法」、「報道」と③「道(い)う」+類義字
「道」の意味の派生について学べたので、今度は熟語という方面から解説し、意味を定着させていきましょう!
いつものやつだ笑
①「正しい生き方」は「道徳」の「道」、②「方法」は「邪道(オーソドックスではない方法)」の「道」、③「道(い)う」は「報道(知らせて言う)」の「道」で定着させましょう!
「道徳」「邪道」「報道」の「道」って、それぞれ違うんですね💦毎度ながらびっくりします笑
そうですね。普通の日本人は、熟語をバラして意味を考えたりしませんからね笑
④「道(みちび)く」の熟語はないんですか?
残念ながら、④の意味の熟語だけは探しても見当たりませんでした…残念です💦でも、「道案内」から「道=みちびく」をイメージするのは可能です💡
「みちびく」なら普通「導く」って書くし、仕方がないのかもしれませんね。「道案内」だと覚えやすいです✨
ちなみに「道」と「路」「塗(みち)」、「道(い)う」と「謂(い)う」「云(い)う」はそれぞれ類義語なので、余裕があれば抑えておきましょう💡
3、③「道(い)う」④「道(みちび)く」を含んだ名言
次に、③「道(い)う」 ④「道(みちび)く」 をそれぞれ含んだ名言を紹介させて下さい。
「道(い)う」を含んだ名言
『礼記』
不道旧故。
旧古(きゅうこ)を道(い)わず。
(他人の)昔のことを、(軽々しくその人に)質問したり(他者に)伝えたりしてはいけない。
旧古=昔のこと。ここでは特に、触れられたくない事柄。
「道(みちび)く」を含んだ名言
『論語』
道之以政。斉之以刑、民免而無恥。
之を道(みちび)くに政を以てし、之を斉(ととの)ふるに刑を以てすれば、民免れて恥無し。
これ(=民衆)を導くのに法律を用いたり、統制するのに刑罰を用いれば、民衆は法律に違反せず刑罰を避ければそれでよいと思い、「恥」の心がなくなってしまう。(だから、民衆は道徳でもって導くのがよい)
政=ここでは「法律」の意味。
どっちも面白い言葉ですね。上のほうは、「むやみに人の黒歴史をほじくり返しちゃダメ!」、下は「法律はただ守るだけではなく、なぜいけないか、道徳的な理由を知る必要がある」って感じかな?
その解釈でOKです。人間は、他人の黒歴史を聞くのが好きですし、「法律に触れなければ何しても良い」と悪い意味で開き直ったりしますからね。これらを戒めた言葉として知ってもらえれば幸いです。
どちらもけっこう耳が痛い言葉だなぁ…でも良い言葉なので、覚えておきます!
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