秋津

chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/http://www.yamaguchi.med.or.jp/wp-content/uploads/2024/08/202408_07ryokuin6.pdf 【秋津】より

蜻蛉(トンボ)の季節がやってきました。トンボは前に前にと飛び、決して後ろに下がることはしないため、戦国時代の武将は「勝ち虫」と呼び、トンボを縁起の良いものとしての兜などにつけていました。加賀百万石の基礎を築いた戦国武将の前田利家も兜にトンボをかたどった前立をつけていました。 トンボと日本人との歴史は古く、トンボを秋津(あきつ)と呼んでいました。『日本書紀』によれば、神武天皇が大和の地で即位の折に国見をされて、「あきつの臀呫(となめ)(交尾)せる如くあるかな」と言われたことから、日本の国(本州)はトンボの交尾のような形をしているために日本の異名を「秋津洲(あきつしま)」と呼ぶようになったとのことです。(神武紀より。原文「皇輿巡幸因、登腋上嗛間丘、而廻望国状曰、妍哉乎国之獲矣、雖内木綿之真咋国、猶如蜻蛉之臀呫焉、由是始有秋津洲之号也」。) 因みに、イトトンボの交尾はハート型です(写真)。 蜻蛉はカゲロウとも読みます。カゲロウの由来は、太陽の光で熱くなった地面が揺らいで見える現象を「陽炎」と呼びますが、カゲロウの飛ぶ様子に似ています。また、カゲロウの命が短いことから「陽炎」のように儚いことからも由来になっているようです。カゲロウはトンボとは見た目は似ていますが、生物学的な分類では、カゲロウはカゲロウ目に、トンボはトンボ目に属し、異なる昆虫です。 最近のNHKの大河ドラマで平安時代の人々が紹介されていますが、藤原道綱の母によって書かれた『蜻蛉日記』の中には「あるかなきかの心地するかげろうの日記とすべし」という文章があります。道綱の母は、身分の高い人と結婚したものの、一夫多妻制により夫の愛を一心に受けることができなかった辛い思いを次のように綴っています。うたがはしほかに渡せるふみ見ればここやとだえにならむとすらむ嘆きつつひとり寝(ぬ)る夜のあくる間は いかに久しきものとかは知るげにやげに冬の夜ならぬ真木(まき)の戸も おそくあくるはわびしかりけり 今は、一夫一妻制ですので、道綱の母のような思いをする女性も少ないと想像しますが、最近のゴシップ記事には「不倫」という言葉が風鈴の音のように溢れています。自然界では、アホウドリのように、一度つがいになると一生添い遂げ、種を守る生き物もいます。イトトンボの交尾(Wikipedia:イトトンボより引用)第1968号令和6年8月 お隣の韓国では少子化(出生率の低下)が深刻ですが、日本でも出生率が1.2となり、日本政府が打ち出している政策が成功しないと我が国も隣国と同じ道をたどると官房長官は警告を発しています。国と民族の消滅を防ぐには最後のチャンスと言っています。まことに大変な時代です。昭和30年代には小学校の教室には芋の子を洗うように子供がいました。もう引き返すことはできないのですから、若い世代に頑張ってもらうほかにありません。高齢者には生物学的に極めて困難なタスクですから、若い世代のアホウドリを支えなくてはと思う次第


https://www.umashi-bito.or.jp/column/839/ 【秋津】より

―― 夕やけ小やけの あかとんぼ おわれて見たのは いつの日か……

 童謡『赤とんぼ』の歌は、日本人であれば一度は口づさんだことがあるのではないでしょうか。作者の三木露風の故郷、兵庫県たつの市は赤とんぼのふるさと。絶滅の危機に瀕している日本固有種のアキアカネを守り、増やす活動に力を入れているそうです。

 山の裾野にひろがる田園に、トンボが群れをなして飛んでいる。なつかしい日本の原風景。都会で暮らす人にとっても、なぜか「田園とトンボ」はむかしなつかしい郷愁を感じさせるようです。

 それもそのはず。トンボの古名は「秋津(あきつ)」。古代日本は「秋津洲(あきつしま)」と呼ばれていました。『古事記』のなかでは、雄略天皇が腕にとまったアブをトンボがさらって行ったのを見て感激し、「倭の国を蜻蛉洲(あきつしま)とする」と命名。『日本書紀』では、神武天皇が山頂から本土を眺めて「あきつの臀呫(となめ)の如し」と、トンボが連なった姿に似ている言ったと記されています。

―― 秋津羽の姿の国に跡垂るる 神の守りや我が君のため (『続後撰和歌集』)

(あなたをお守りするために、神がトンボの羽のように美しいわが国に降り立ってくださるのです)

 アキアカネは夏は標高の高い山ですごし、秋になると平地に降りてくるといいます。秋の田に、キラリとひかるトンボの羽は、まるで天から落ちてきた神の羽衣のよう。

 田園に神の化身のアキアカネがもどってきたら、自然ゆたかな美しい国であることのあかしでしょう。

 アキアカネが地上を黄金色に染めてゆきます。この世界が安心してくらせる場所でありますように……と。


コズミックホリステック医療・現代靈氣

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