Facebook相田 公弘さん投稿記事
今日は「柿の日」だそうです。
なぜかというと、1895(明治28)年10月26日に俳人・正岡子規が「柿食へば鐘が鳴るなり法隆寺」の句を詠んだことが由来となっています。
また、地域によって多少のバラつきはあるものの、この時期が柿の旬であることも由来となっています。
正岡子規は柿が好物だったとされていて、実際に柿にまつわる歌を数多くこの世に残しています。
晩年には「柿くふも今年ばかりと思ひけり」という何とも悲しげな歌を残していて、翌年には持病であった結核が原因で亡くなってしまいました。
2016年の柿の消費量を調べてみると、1位が鳥取県で11.85個であり、最下位が群馬県で1.83個となっていて、全国平均が4.42個となっています。
他の果物と比べてみても柿の消費量がかなり少ないのが少し寂しいですが、柿は秋以外にはあまり見かけない果物ですし、せっかく旬の時期ですから「柿の日」にはぜひ柿を買って食べてみては?
【柿の雑学】
※干し柿を作る時に渋柿を使う理由
柿をそのまま食べるのももちろん美味しいですが、干し柿も独特の甘みがぎゅっと詰まっている感じがしてとても美味しいです。
そんな干し柿を作るときに使用する柿のほとんどが「渋柿」を使用しています。
「渋柿」というぐらいですからその味はかなり渋く、渋柿を使うぐらいなら最初から甘くて美味しい柿を使って干し柿を作った方が良い気がします。
しかし、実は普通の柿に比べて渋柿の方が糖分を多く含んでいます。
あの渋みによって甘みがかき消されているだけであって、実際にどれだけ美味しい甘い柿を使って干し柿を作っても、渋柿を使った時ほど甘い干し柿は作れません。
また、実は干し柿を作るためにあえて生産された渋柿は、乾燥しやすくなるように小ぶりな形へと品種改良されています。
※柿の種はたまたま出来たお菓子
お酒のおつまみとして日本人に広く愛されている「柿の種」ですが、実は狙って開発された商品ではなく偶然に出来あがったお菓子です。
柿の種の原型となるお菓子については、手作業で薄くした餅を重ねて小判型の金属筒で切りぬいて作られていました。
しかし、製造過程で誤って小判型の金属筒を踏んで変形させてしまいました。
直すことが出来なかったためそのままの状態で使用したところ、歪んだ形のあられが出来あがってしまいました。
そしてその歪んだ状態のあられを売っていたところ、小判型ではなく柿の種の形に似ていると言われたことから「柿の種」と命名されました。
ちなみに「柿の種」が誕生したのは大正13年のことで今から100年前から愛されています。
https://ameblo.jp/cavy-do1010rain/entry-11653653270.html【「柿の日」と 俳句&川柳】より
本日、10月26日。
「柿の日」です。2005年、全国果樹研究会柿部会が制定しました。
柿が出回る時期であることと、正岡子規が明治28年(1895年)10月26日から奈良旅行へ出かけ、「柿食へば鐘が鳴るなり法隆寺」の句を詠んだ、とされることにちなみます。
俳句とは「五・七・五」の決まりを持つ短い詩です。
平安時代から流行った、「五・七・五・七・七」の短歌を「上の句(五・七・五)」と「下の句(七・七)」にわけて、前の人が詠んだ上の句に、次の人が即興で下の句をつけてひとつの歌と成す遊びを「連歌(れんが)」といいます。
その庶民バージョンが「俳諧(はいかい)」、室町時代に流行りました。
初めはコミカルな作風が多かったようですが、江戸時代に至り深みのある作風になっていきます。
そして、松尾芭蕉が、上の句単独でも鑑賞にたえる句を作りだしました。これが俳句の始まりといわれています。
ざっくりたとえると、流行のオペラを少し気楽に楽しもうとミュージカルに仕立ててたら、天才ソング・ライターの芭蕉さんが出てきて、挿入歌シングルだけでヒットするようになった、といった感じでしょうか。
そして、挿入歌の独立した曲としての完成度を高め、ミュージックシーンの基本モデルを作り上げたすぐれたプロデューサー&ソング・ライターが正岡子規、というわけです。
俳句といえば、亡父は文学青年のなれの果て(笑)で、特に俳句は生涯続けていました。
わたしも少しやってみたのですが、父いわく「お前のは短歌的」。情念がそのまま残っていて「枯れない」のがよくないと言われたのだと思います。
そして生前の父が一応認めてくれたのは、たった一句でした。
もうひとつ、俳句には思い出があります。
川柳を趣味とする人の前で、某お茶会社が募集している「新俳句」という言葉を見て、「これは俳句じゃなくて川柳でしょ」と言ったら「そうやって川柳を低く見ることはないだろう」みたいなことを言われてしまいまして。
わたしは、川柳なのに「新」までつけて俳句って言い張るのは、川柳に失礼でしょう!と言いたかったのですが…言葉ってむずかしい。
川柳は俳句と同じ五・七・五の詩で、「かるみ、おかしみ、うがち」を特徴とします。
軽くてちょっと笑えて…はいいとして「うがち」とは?というと、お笑い芸人さんが世の中の盲点を突いたり、痛い人とかズレた人を取り上げて見せる、あの感じでいいかな、と。
俳句は自然をみつめ、それをそのままスケッチするように作れといわれますが、川柳は、人間や人間が営む暮らしや社会がテーマ。
お茶の缶に載ってるのは、やっぱりほとんど川柳だとわたしは思います。まあ、主催者側はどちらも取り入れたいってことなんでしょうけどね。
ところで、かんじんの柿の話。
甘柿はそのままおいしくいただき、渋柿は干し柿にしたり、お湯やアルコールにつけて渋を抜きます。これを「醂(さわ)す」といいます。
また渋柿の青い実をつぶして取れた液を発酵させると「柿渋」ができます。柿渋は抗菌作用があって防腐にすぐれ、防水効果もあるそうです。
そういえば、代々伝わる染色の型紙の保存に柿渋が使用してあるのをTVで観たことがあります。Wikipediaによれば、近年はシックハウス対策の塗料としても注目されているとか。
いろいろ重宝な植物…と思うにつけ、日本の農村の光景といえば必ず柿の木があったなと、先祖たちの暮らしの知恵に感心してしまいます。
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