https://www.ntv.co.jp/kazu/articles/3115h2gs0azlaearxpbb.html 【『カズレーザーと学ぶ。』今回のテーマは『AIと量子コンピューター』】より
AIのさらなる進化や今のコンピューターのさらに先を行く量子コンピューターの原理など、人類の知の最先端を学ぶ!
世界を騒がせた『20年後無くなる職業』を発表した
AI研究の第一人者、マイケル・オズボーン先生が語る世界的権威も衝撃を受けたAIの進化
10年前、『20年後無くなる職業』の論文を発表した英国オックスフォード大学のマイケル・オズボーン教授が、AIの進化に日本人が備えておくべきことを解説した。
『20年後無くなる職業』で98%の可能性で無くなるとされていたモデル。一見、普通のモデルだが、実際は存在しないバーチャルヒューマンの画像がスタジオに写し出されるとAIモデルは瞬時に様々な髪形にすることもでき、顔も自由に変えられると解説。体型などを自在に変化させることもでき、実際にAIモデルにより70%のコストダウンに成功した企業もあるという。現時点で、AIモデルがファッションショーでキャットウォークをしたりはできないものの、ショーが将来どの程度必要とされるのか、そういった需要の変化も考える必要がでてくると投げかけた。
次に、次世代のAI技術とも言われる“ジェネレーティブAI”を紹介。子供が描いた簡単なイラストをもとに3Dの建築デザインイメージを書くことも可能になった。“AIはクリエイティビティを高めるためにも非常に力を発揮するツール”とした上で、あくまでも人間のスケッチは必要であり重要なのは“AIは、仕事を奪うものでなく、拡張していくもの”と語った。退屈な計算、大変な作業などをAIが行い、センスやクリエイティビティで人間がより力を発揮することが期待できる。
他にも、アメリカの企業・OpenAIが開発した、『ChatGPT』やMetaが開発した『CICERO(キケロ)』というAIも存在。『ChatGPT』は、テーマを投げかけると文章を自動で作成することができ、『CICERO』は“ディプロマシー”という“交渉”や“だます”ことを必要とするゲームで好成績を残したという。ただAIには感情が無いので「AIは善と悪の両面を持つため、想定し得る害もしっかり念頭において慎重に運用していく必要もある」と提起した。現在、既にカナダの企業ではAIを使って業者と交渉し、契約を取り付けるという事例がある。
日本では、AIは豊かな文化を保存する助けになる可能性がある。高齢化で退職する熟練者たちの技術や知識を可視化するAIの研究が既に進められている。例えば、400年続く伝統工芸品・岩手県の南部鉄器職人が重視する10個のポイントをヒアリングし、関連キーワードを可視化することで、職人から直接全て教わらなくとも、自主的に学べるようにもなる。重要なのは、AIは人々の職を奪うものではなく、“人類の可能性を広げるパートナー”ということ。
しかし、自動運転車に反対するタクシー運転手や、かつてイギリスで産業革命時に起きた“ラッダイト運動”など、短いスパンで見るとAIの存在を疎ましく思う人も現れるという。それでもマイケル・オズボーン教授は“AIのできることは無限”とし、人類の脅威となるようなウイルスの問題や気候問題、また地政学的な問題といったものまで、様々な難題に対しても有効な解決策になり得るとまとめた。
英国 オックスフォード大学 工学部教授
株式会社エクサウィザーズ顧問
マイケル・オズボーン
経済効果推定70兆円!? 超難解!量子コンピューター
日本の量子コンピューター研究の第一人者で、東北大学大学院教授の大関真之は、この先15年で社会を激変させる量子コンピューターの新知識を解説した。
2019年にGoogleが行った実証では、当時最速のスーパーコンピューターが約1万年かかる計算を量子コンピューターは約3分20秒で実行した。また、日本のスーパーコンピューター『富岳』が30兆年かかる計算を、中国の量子コンピューター試作機『九章2号』は0.001秒で処理できる。
次に、量子コンピューターの進化により劇的な発展を遂げる8つの項目を提示した。
1.新薬開発 2.安価で超長時間バッテリー 3.交通渋滞の解消 4.CO²回収技術
5.災害時の最適避難ルート 6.金融市場リスク評価 7.人工光合成 8.食糧増産
例えば、新薬の開発に必要な1000兆の1000万倍に及ぶという試算も、量子コンピューターを利用すれば短い時間で済むため、不治の病とされてきた病気や新しい病原菌から人類が解放される社会も近いと解説した。身近なところで言うと、風邪薬もより個々人に合わせた効果的な調合が可能になると言う。
また、1番早く実現可能なのは、交通渋滞の解消とのこと。量子コンピューターで都市全体の車に指令を送り、分散させることができる。さらに、量子コンピューターは人間の命をも救うと予想。南海トラフ地震が起きた時に津波避難の経路を最適化したデータを高知県高知市で見てみる実験では、カーナビの場合、1つの橋に避難者が集まったのに比べ、量子コンピューターの場合、人々の利用する非難経路が分散し、より早く避難に成功した。しかし、実際に避難する場合のことを考えると、“目の前に橋があるのに遠回りを選ぶ”という可能性も出てくるため、自治体での避難訓練で練習や改良を重ね、市民に受け入れられていくことが必要とも語った。
パソコンやスマホといった従来のコンピューターは、0と1の並び替えで“色”や、“数字”、“何の音楽を流すか”などを指示しており、0か1かは電気が流れているかいないかで表している。この0や1を“ビット”と言う。それに対し、量子コンピューターにある“量子ビット”は0と1が重ね合わせの状態であり、0でもあり1でもあるという。
この2つの性質の重ね合わせという不思議な状態を応用して作られたのが量子コンピューター。その仕組みの一つである『量子ドット』と呼ばれる方式で、電子1粒を捕獲し、0でも1でもある状態をキープすることができる。従来0と1の組み合わせをしらみつぶしに計算していたが、『量子ドット』方式では、1回当てはめるだけで済む。導き出された結果から最適な結果を選ぶためには、ルールを作ってふるい落とし、絞り込む。それができるように、量子コンピューターに研究者がアルゴリズムを入れる。そして最終的には1つだけ答えになるように絞り込んでいく、という。
東北大学大学院 情報科学研究科教授
大関真之
https://exawizards.com/column/article/ai-merit/【AIのメリットとデメリットとは?AIの問題点や暮らしの事例、今後の課題まで紹介】より
近年、AIのビジネス活用が急速に普及しています。AIは多くの分野で活用されており、導入するメリット(利点)は多く語られています。しかし、AIは万能ではありません。今回は、企業のDX推進担当者や新規事業担当者向けにAIのメリットとデメリットについて事例もあわせてご紹介します。AIの特性を知り、適切にAIをビジネスに活用していきましょう。
AIとは
AIとは「Artificial Intelligence」の略称で、人工知能と訳されます。コンピューターシステムの性能向上により、コンピューター自身がデータから「学ぶ」ことができる「機械学習」がAIの中心技術です。
従来のコンピューターシステムではかなわなかった高度な演算を行うことが可能になり、ビジネスの世界でも、情報通信はもちろん金融業や製造業などでもAIを取り入れています。DX推進の流れもあり、ビジネスへのAI導入率は右肩上がりで増加しているのが現状です。AIをビジネスに活用するのが当たり前になりつつあるこの時期に、改めてAIのメリットとデメリットを知り、メリットを最大化させ、デメリットを最小化させつつ、適切にAIをビジネス活用していくことが求められます。
AIについて詳しくはこちらの「AIとは何か?機械学習やディープラーニングとの関係、最新事例、将来展望を解説!」の記事で解説していますのであわせてお読みください。
AIが得意とすること
AIが得意とするのは、膨大なデータからパターンを認識し処理することであり、主に以下の3分野で力を発揮します。
音声認識と画像処理は、対象となる音声・画像を認識し過去の蓄積データと照合した上で、それが何であるか判断をします。自然言語処理は、普段人間が発する曖昧性のある言葉や文章を、形態素ごとに分解したり、文脈に応じた解釈を推論して処理するものです。
AIが苦手とすること
一方で、AIが苦手とするのは、過去の蓄積データから導けない処理をすることです。0から1のアイデアを創出することや、規則性やパターンのない事象から、処理をすることはできません。
こうした処理は、複雑に絡み合うさまざまな因子を仮説に基づいて選択し、適切に結びつけることで成り立つものです。機械学習をベースに機能するAIには、まだまだ難しい領域といえそうです。
開発が加速するAI
2023年10月発表の特許庁資料によると、AI開発が加速している現状を確認できます。AI関連の発明の特許出願件数は、2018年を境に、大きく右肩上がりで推移しており「第三次AIブーム」と呼ばれる様相を呈しています。
2017年の特許出願件数3166件に対し、2021年度は9022件と3倍近い伸びを示し、国内の全分野特許出願件数の3.1%を占めている現状です。この流れは今後も続く見込みで、AIの開発はさらに加速度を増すとされています。
引用:特許庁「2023年度 AI関連発明の出願状況調査結果概要」
AIのメリット
AIは企業にとっても消費者にとってもさまざまなメリットがあります。どのようなメリットがあるのか一つずつ見ていきましょう。
新しいビジネスの創出・競合優位性の強化
AIを活用することで従来ではできなかったビジネスモデルが可能になり、新しい事業創出が見込めます。
例えば自然言語処理を応用した感情分析AIを活用して、SNSの投稿やレビューなどからネガティブ要素を抽出し改善にあてるサービスなどが新たに生まれました。
また、大量のデータを学習させて精度の高くなったAIを活用することは一朝一夕では成しえないため、AIを活用したビジネスを確立することは競合の参入障壁にもなります。
例えば、大規模なECサイトでどのような属性のユーザーがどのような商品を購入したのかといったデータが溜まれば溜まるほど、最適な商品をレコメンドできるようになり高い購買体験が提供できます。しかし小規模でデータの溜まりにくいECサイトだとレコメンドの精度を上げるのに時間がかかるため、サイトの購買体験を上げることが、難しくなるでしょう。
データの予測、検知、最適化などを高い精度で行える
AIは大量のデータを解析して分析に役立てたり、過去のデータから未来を予測したり、人だと見落としがちな小さな違いに気づいたり、多くの条件下で特定のタスクを実施する際の最適なパターンを決めたりする作業が得意です。
蓄積された顧客や市場のデータをAIが解析して分析に役立てることで、高い精度で需要の予測が可能となります。分析結果を企業戦略やマーケティングに反映していけば、市場の流れをつかんだ事業を展開できるでしょう。人だと見落としてしまう製品の小さな傷や、痛んだ生産物もAIなら高い精度で見つけることができます。アルバイトのシフトの作成や店舗の棚割りの最適化など複雑な組み合わせも効果が最大化されるようなパターンを導き出すことができます。
生産性の向上による労働力不足の解消と人件費の削減
AIを活用することで、人の手よりもはるかに速いスピードで業務をすることが可能になります。特に単調な作業や入力作業、分析業務などに効果を発揮し、生産性が向上するとともに、人手不足の解消につながります。また、人が行っていた作業をAIに置き換えることで、人件費を削減することが可能です。
2022年は単純業務以外を効率化できるAIのサービスも増えました。ジェネレーティブAI(生成系AI)といわれ、新しいデジタルの画像や動画、音楽、文章などを生成するAIです。2022年は画像を生成する「Midjourney」や「Stable Diffusion」、動画を生成するMetaの「Make-A-Video」やGoogleの「Imagen Video」、OpenAIの「ChatGPT」など多くのジェネレーティブAIが生まれ、ビジネスの活用も模索されています。
ジェネレーティブAIがよりビジネス活用を見据えたサービスに進化していけば多くの生産性向上や労働力不足の解消につながるでしょう。
人ならではの業務に専念できる
定型作業やAIが得意な業務をAIに置き換えることにより、その時間を人間でしか行えない作業にあてることが可能となります。それにより人ならではの業務や人とのコミュニケーションに集中できるのです。
例えば、過去のデータを分析して将来の需要予測をするのに大量のExcelによる作業が発生していた場合、予測はAIの得意分野のためAIに任せて、部下との1on1の時間や顧客との商談を増やすといったことが可能になります。人と人とのコミュニケーションは、現状AIでは難しく、人間ならではの領域です。AIに得意な業務はAIに任せ、人間が得意な業務は人間がするように意識しましょう。
危険な作業での安全性が向上する
高い場所や災害現場での作業など危険な現場で業務にあたる場合、AIを搭載したロボットやドローンに作業をさせることで従業員が怪我をするリスクを減らせます。
例えば高い場所や足場が不安定な危険な場所で設備の点検を行う場合に、人の代わりにAI搭載のドローンが自動で点検を実施災害現場の復旧作業を、AIを搭載したロボットが自動走行して荷物を運ぶなどがあります。
コミュニケーションの質が向上する
AIを活用した技術の進歩により、既存の業務や顧客とのコミュニケーションにも変化が及んでいます。例えば、以下のような技術の活用が普及しつつあります。
AIを活用した自動通訳 遠隔コミュニケーション 自動応答(チャットボット)
音声認識技術 など
こうした技術が実用化されることで、コミュニケーションにかかる手間やリソースを解消し、質の向上につなげられるメリットがあります。
自動翻訳の技術により、海外の人々との「言葉の壁」が解消されつつあるだけでなく、遠隔コミュニケーションが定着し、物理的な制約に捉われずにやりとりすることが可能となりました。また、チャットボットにより、顧客から問い合わせに対して課題やニーズ別にパターン化された応対が可能になり、より円滑で正確な対応ができるようになってきています。
業務の正確性が担保される
人間が作業をする場合、担当者の熟達度によって、正確性にムラが生じます。また、熟練した担当者が処理したとしても、そのときの体調やモチベーションにより、業務品質が完全に一定化することはありません。
しかしAIによる処理では、人による熟達度の差や、体調・モチベーションに左右されることなく、常に一定の業務品質を確保することができます。人が行う場合、どうしてもヒューマンエラーにより品質やアウトプットの数が安定しないことは避けられない点があります。こうした正確性の担保により、ミスによる時間の無駄が軽減され、業務効率が飛躍的に向上します。
サービスの満足度向上
AIの活用により多くの製品やサービスの品質が上がり、顧客の満足度も向上します。例えば以下のようなものが挙げられます。
商品レコメンド
通販サイトにおいて、機械学習を用いて消費者の好みに合った商品を提案することが可能になります。消費者は自分で探さなくても、欲しい商品や、自分の知らない類似商品、一緒に買った方が良い商品などを確認することができるため購買活動の満足度が向上します。
24時間対応可能なチャットボット
カスタマーサポートにおいて、AIを活用した自動応答や自動チャットボットを導入することで24時間365日の対応が無人で対応可能になります。また、対応に時間がかかる人間のオペレーターよりもAIの対応が早いこともあるため、消費者が問い合わせる際の満足度が向上します。
医療現場での診断支援
AIを使った診断支援システムを導入することで、医者の診断スピードや正確性が向上し、患者の治療効果が改善されたり、病院の待ち時間が改善されたりすることもあるでしょう。
投資のAIサポート
AIを使った投資のアドバイスや取引の自動化によって、投資のリターンが向上し、顧客のリスクも改善されることがあります。今まで投資には一定の知識と時間が必要でしたが、気軽の投資ができるようになり消費者の満足度向上になるでしょう。
自動運転や配送最適化による配送の満足度向上
AIを使った自動運転トラックやドローンなどを使った配送、AIによって最適化された配送計画などによって配送スピードが向上し、消費者の満足度も向上するでしょう。
AIのスペシャリストが語る、新時代に求められる生成AIの活用とは?
AIやWEB3という言葉は耳にするものの、それが実際に仕事にどのような変化をもたらすのでしょうか。
「Web3時代のAI戦略」を執筆したエクサウィザーズ取締役の大植択真が、テクノロジーの現在地と今後の展望について解説しています。
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AIのデメリット
AIの導入は多くのメリットが見込まれますが、残念ながらデメリットがないわけではありません。AI導入に失敗しないためにも懸念される点を認識し、対策を考えていきましょう。
導入・運用コストがかかる
AIのシステムを導入するには初期投資が必要です。AIに学習させるデータを用意するのにコストや時間がかかる場合がありますし、AIを扱える人材が必要なため採用か育成、もしくは外注する必要があります。
また、AIのモデルの精度が最初は高くない場合があり、継続的に学習しデータを蓄積することでより精度が高くなるため、導入してすぐに結果が出ないこともあります。
AIの導入には初期コストがかかり、一定の精度が出るまで時間がかかる場合があることは十分理解した上で、費用対効果については適切な見通しを立てるようにしましょう。
また、長期的なコストを下げるために早期からAIを扱える人材の育成などに着手するようにしましょう。
セキュリティリスク
AIを導入する際に、今までオンプレミスな環境で動かしていたシステムをクラウドサービスに移行することもあるでしょう。最近はクラウドサーバでAIを使う例が非常に増えてきています。その場合、データの送受信がインターネットを介して行われるため情報漏洩やハッキングのリスクが高まるため、オンプレミス環境とは別のセキュリティ対策が必要になります。
また、一からAIの導入を検討する場合、今まで保有していなかったデータも取得・管理していく場合もあるでしょう。その際データレイク(ローデータを集めた巨大なデータベース)やデータウェアハウス(分析などの目的のためにデータが整理された状態で格納されているデータの倉庫)を新たに利用する場合もそれぞれセキュリティ対策が必要です。
また、AIを使ってセキュリティを突破しようとする悪意をもった人も出てきています。AIによって画像認証をすり抜けようとしたり、セキュリティ対策ソフトを狂わせたり、ソフトウェアの脆弱性を発見したりといった悪い使い方をする人たちへの対処も今後さらに必要になってくるでしょう。
人間の思考力を奪う
AI技術が今後さらに普及し活用が進めば、人間が自分の頭を使って考える機会がまずます減ってしまうことがデメリットとして考えられています。応答型AIやロボティクス系AIの進歩により、人間が指示さえ出せば簡単に答えを導き出したり、処理を行ってくれるようになりつつあるためです。
こうした便利さから、多くのことをAIに任せてしまう「AI依存」が起こりかねません。多くの業務をAIに委ねられるため、これまで以上に働く人材へ求められる役割を再定義する必要があるでしょう。
特にAI技術の普及により、単純労働以上に、ナレッジワーカー(知的労働者)の仕事が多く代替される可能性が高いといわれています。専門性や経験をもとに、AIをどのように事業へ活用できるのかを模索することが求められるでしょう。
AIに関する今後の課題
雇用の減少
AIに置き換えられる業務が増え、一部の職業において雇用の減少が懸念されています。英オックスフォード大学の機械学習分野の教授であるマイケル・オズボーン氏は2013年に著書「雇用の未来(The Future of Employment)」において「20年後(2033年ごろ)までに日本の総雇用者の49%の仕事が消滅する」と予想しました。
AIに代替されてしまう業務が増えるのは避けようのない未来です。しかし、AIにできないことやまだ苦手なことも存在します。オズボーン氏はAIが苦手とするスキルとして「クリエイティビティ」「ソーシャルインテリジェンス」の2つだと指摘しました。AIは過去の学習データから別のものを推測・生成しますが、0から1は生み出せません。また、人同士の感情をもったコミュニケーションなどの複雑な行動も理解・再現することは難しい状況です。したがって、AIが苦手な、クリエイティブな仕事や、人間とのコミュニケーションが重要な仕事の中にはしばらくAIに代替されない仕事があるでしょう。
また、AIが社会に浸透することによって生まれる雇用も多くあるとされています。例えば、AIの悪用を防ぐ(または見破る)ためにAIを監視する仕事なども生まれるでしょう。AIの普及により人とのコミュニケーションが減るため、AIには代替できない、一緒に散歩したり雑談したりといった人としてのコミュニケーションの価値が上がり、そうした仕事も増えていく可能性もあります。
AIを使うことによって発展する仕事もあるでしょう。2022年に画像生成AIが流行しましたが、画像生成AIを上手く利用して今までにないイラストや動画を生成するクリエイターも現れました。現状のAIは人間の指示によって動くツールであり、人間が使うことには変わりありません。
このようにAIが既存の雇用を減少させる可能性はあるものの、AIに代替されない仕事や、AIによって新たに生まれる仕事、AIによって発展する仕事があることも視野に入れれば前向きな議論ができるでしょう。
参考:『【オズボーン】AIがもたらす「仕事の未来」の最新形』NewsPicks 2022年12月24日
プロセスのブラックボックス化・責任の所在がわからなくなる
AIの問題として判断を下すまでのプロセスがわからない(プロセスのブラックボックス化)ことが挙げられます。例えば、AIによる自動運転で人の命に関わる事故などが起こった場合、原因究明が難航する可能性があります。他にも医療業界において、患者は何故AIがその診断結果にいたったのか理由を知りたいでしょう。そうした場合にもプロセスのブラックボックス化はデメリットが大きいです。
また、プロセスがわからないとAIが導き出した結果によって損害を被った(人に怪我をさせる、著作権侵害、名誉棄損など)場合、責任の所在がわからないことがあります。現状では、法整備もまだ完璧には進んでいません。そのため、AIが得意な領域や苦手な領域を見極め、時には「AIを使わない」判断もできるように利用者自身のリテラシーの向上も重要です。
この点についてはAIの進化も目覚ましく、「説明可能なAI」の開発も進められています。説明可能なAIとは、AIが導き出した判断・意思決定の根拠は何なのか、どのようにしてその結果にたどり着いたのかを説明してくれるAIです。このAIの開発が進めば、「AIが説明できない=AIの判断が正しいか人間が確認できない」ことについては人間が判断するなど柔軟な対応が可能になります。
AIの悪用
近年AIを悪用した事例が生まれており、今後発生する可能性があるものも含めて以下のようなものが想定されます、
ディープフェイク(AI技術を活用し、動画の中の人の顔などを一部入れ替える技術のこと)による偽の情報の拡散
高度なフィッシング詐欺
AIによる偽のニュースの拡散
防犯カメラの映像などのAI生成による冤罪
AIを活用してシステムの脆弱性をついたサイバー攻撃
自動運転技術などの武器使用
こうした悪用例はAIの技術の進歩によって増えるため、企業や一般消費者においては専門家に助言を得たり研修を行ったり情報を集めたりすることで、リテラシー向上に努めたり、被害にあってもすぐに対応できるように準備しておくことが大切です。
また、AI犯罪への対策を警察が強化することに加え、AI犯罪対策サービスを提供する企業が増えてくることも想定されます。
AI人材の確保が困難
AIの導入・運用にはセキュリティなどをはじめとした、適切にAIの技術活用をマネジメントする、AI人材が欠かせません。しかし、国内ではこうしたAI人材の育成が進んでおらず、また、人材の採用も競争率が高くなっています。
AI人材は高いスキルや経験を要するだけでなく、国内外からもニーズが高いことから、より採用難易度が高い傾向にあります。そのため、既存の社員をAI人材に育成したり、外部の専門エージェンシーや人材を登用することによる、導入・運用を検討する必要があるでしょう。
ビジネスにおけるAIの活用事例
AIが実際にどのようにビジネスに活用されてメリットを企業に提供しているか、いくつか活用例を紹介します。
製造業におけるAIの活用事例
製造業にもAIは導入されています。生産ラインの効率化や、在庫管理の最適化、故障予測などに活用されています。
検品の自動化・精度向上
検品作業にAIを活用すれば、従来の人間の手による検査より、スピードと正確性が飛躍的に向上します。膨大な量の製品を素早く検査できるため、従業員の労務負担を軽減し、コスト削減も図れるでしょう。
検品の自動化・精度向上の事例
神戸市に居を構える「六甲バター株式会社」では、製品であるチーズの最終工程における全数検査にAIの活用を進めています。従来は熟練作業者の目視による検品を行っていましたが、AIを活用した画像分析によるシステムを導入し、1分間に500個もの自動検品を可能にしました。
ライン上を流れてくるチーズの底面を除く5面をAIが認識し、学習した画像と比較した上で、不良品と判断したものは自動的に排除する仕組みです。こうした最終検品システムを導入することにより、作業スピードを保ったまま、人間では見つけることが困難な不具合も発見できるようになりました。食の安全・安心によりいっそう寄与できることを、同社では成果と捉えています。
参考:ビジネス現場の役に立つAI導入・活用事例集と契約実務・知的財産の手引き 経済産業省近畿期経済産業局
小売業におけるAIの活用事例
AIの導入は大手企業やシステム会社だけでなく、スーパーやコンビニなど身近な場所にも広がっています。小売業界の企業で活用が広がっている例として次のような例が挙げられます。
売上・需要予測
これまでの売上データをAIが分析し未来の売上を予測します。また、市場データを分析して既存のものに限らず、新規のサービスや商品の需要予測も可能になります。
タクシー、ホテルなど時間や時期により客数が変化する業種では、AIを活用して来客数を予測し、適切な人員配置などの準備ができるでしょう。また、飲食店では発注量や在庫管理を最適化することで、食品廃棄ロスの削減にもつながります。
売上予測・需要予測の事例
首都圏と近畿圏を中心に多店舗展開する、スーパーマーケットチェーン「ライフコーポレーション」では、AIの需要予測による自動発注システムの導入を進めています。先行導入していた日配部門に加え、生鮮部門の自動化も、全304店舗で2024年4月までに稼働させると発表しました。
販売実績・気象情報・特売企画情報などのデータを基に、日々の発注数量をAIにより自動算出するため、従業員の勘や経験によらない精度の高い発注業務が可能になっています。さらに加工拠点や各メーカーとの連携により、一部商品においては従来5日間ほどであった予測期間を3週間先までに伸ばすことに成功しました。
参考:ライフ全304店舗の生鮮部門にAI需要予測による発注自動化サービス「AI‐Order Foresight」を適用 KYODO NEWSPRWIRE
医療におけるAIの活用事例
医療分野におけるAIの活用が進むことで、病気のリスク予測や治療の向上や、医師の労働問題を解消することが期待されています。近年は医師不足の問題もあることから、医師一人当たりの負担が問題視されています。以下のような技術の普及により、診察や治療にかかる負荷を減らし、制度の向上が期待できるでしょう。
画像認識による診断精度向上
AIによる画像認識技術は、画像診断に革命的な進化をもたらしています。レントゲンやCT・MRI等の画像診断において、人間の目では発見できない微細な変化を発見できるようになりました。病変の早期発見につながるだけでなく、精度の高い総合的な判断が可能になるため、医師の診断業務の負担軽減にもつながっています。
画像認識による診断精度向上の事例
香川県坂出市に居を構える「MIRAI病院」では、診療・検診において胸部X線画像の診断体制に課題がありました。人員不足もあり他診療科の医師が対応するといった状況でしたが、診断精度とスピードの課題を、クラウドによる画像診断サービス導入により解決しています。
画像診断システムの導入によって、他の検査項目を進めている間に画像解析が終了するため、患者を待たせることなく結果の説明ができるようになりました。また肺結節と呼ばれる病変の経時変化や肋骨骨折の診断において、レントゲン画像だけでは見えにくい箇所も検出できるようになり、見落としの防止につながっています。医師の診断の次にAIの判断を加えることで、ごく早期の肺がんを発見できるなど成果も出ているとのことです。
参照:新病院が掲げる「予防医療の充実」と「健康寿命の改善」を、AI技術を活用した機能を提供する医療クラウドサービスで後押しする 富士フイルム
農業におけるAIの活用事例
農業の分野にもAIをはじめとした先端技術の活用は進んでいます。いわゆる「スマート農業」といわれるものです。この技術は、広大な農地の管理や作物の生育状況の把握において、大きな力を発揮しています。スマート農業の普及により、肥料や農薬の過剰投与のない持続可能な農業の実現と、人的労力の削減や作物の品質・収量の向上が見込まれるでしょう。
作物や土壌の状態のリアルタイムな把握
IoTデバイスの活用により、作物の生育や土壌の状態をリアルタイムで把握できるようになりました。そのことにより、水や肥料の最適なタイミングでの投与や、病害虫の発生予防など、農作物に対する精度の高い管理が行えます。
作物や土壌の状態のリアルタイムな把握の事例
静岡大学に所属する峰野博士準教授はAIを活用し、熟練した農家の栽培技術を再現する研究を行っています。峰野氏が取り組んでいるのは、AIによる「甘いトマト」の栽培です。トマトをはじめとした野菜や果実は、与える水分を減らすと糖度が増すものです。葉のしおれ具合を判断基準に、糖度を上げつつ生育を妨げない給水制御技術の開発に取り組んでいます。
トマトが栽培される屋外のビニールハウスでは、季節や天候・時間帯によりハウス内の温度や湿度、光量が刻一刻変わるものです。そのため、ベテラン農家は葉のしおれ具合をこまめにチェックし給水量を調節しています。このことに着目し、定点カメラにより葉の状態を画像解析し、湿度・温度のデータや過去の経験則とあわせて、最適な給水量やタイミングのパターン化に成功しました。
参考:多様な環境に自律順応できる水分ストレス高精度予測基盤技術の確立 国立研究開発法人 科学技術振興機構
宿泊業におけるAIの活用事例
宿泊業界においてはAIの活用により、顧客体験の向上と、人的コスト削減を中心とした業務効率化が進んでいます。
接客の自動化による効率向上
自動翻訳機を備えたロボットの導入で、海外からの訪日客に対し多言語で対応可能になるなど、言葉の壁を超えたコミュニケーションが実現しました。また、自動チェックイン・チェックアウトシステムにより、顧客は自身のスマートフォンでスピーディに手続きを済ませられ、フロント業務の労務コスト削減にもつながっています。
接客の自動化による効率向上の事例
和歌山県紀美野町にてグランピング施設を運営する「株式会社たまゆらの里」では、非対面型チェックインシステムを導入することで、フロント業務の効率化と混雑防止に取り組んでいます。同宿泊施設は独立した36棟のコテージで構成されており、野外に面し開放的なためコロナ禍においても客足が途切れることがありませんでした。そのため、フロントにおける集中・混雑の解消が課題となっていたのです。
非対面型のチェックインシステムとあわせて、館内施設の説明や予約ができるアプリを開発導入することにより、フロントの混雑が解消され業務効率も向上しました。チェックイン業務の負担が軽減することで、イベントや体験メニューに人員を割けるため、顧客満足の向上にもつながっています。その他、システムをマニュアルとして活用することや、予約の一元管理などの業務効率化も図られました。
参考:和歌山県 宿泊業 DXへの歩みシステム導入事例集 公益財団法人わかやま産業振興財団 和歌山県旅館ホテル生活衛生同業組合
防犯分野におけるAIの活用事例
防犯分野においてもAIの活用は進んでおり、警察庁では2018年よりAIの捜査活用に向けた実証実験を開始。マネーロンダリング等の金融犯罪の防止や、SNSの監視による違法薬物取引に関する情報収集に役立てています。
防犯カメラの画像解析による捜査・犯罪抑止
昨今では、市街地や商業施設で防犯カメラの設置が進んでおり、膨大な画像データが日々蓄積されています。これらの画像データは、これまで犯罪発生時や指名手配犯の捜査に用いられてきました。
防犯カメラの画像にAIによる画像認識を加えることで、膨大な画像データから顔認証で容疑者を抽出することが可能です。AIに犯罪者の行動パターンを学習させることで、不審人物を特定しマークするなど犯罪抑止効果も期待されています。
防犯カメラの画像解析による捜査・犯罪抑止の事例
「警察庁」では防犯カメラ映像に、AIによる画像解析を導入し容疑車両の特定の精度・スピードアップに取り組んでいます。
これまで犯罪捜査において容疑車両は、発生現場や付近の防犯カメラ映像を収集し、捜査員が目視により特定を進めていました。この作業にAIによる画像解析を加えることで、膨大な画像データから容疑車両と似ている車種を抽出し、順番に表示させる仕組みを構築しています。
参考:警察白書 AIをはじめとする先端技術等の活用による警察力の強化に向けた取組 警察庁
教育分野におけるAIの活用事例
教育分野においてはAIの活用により、個々の学習者の状態に応じた教育が可能になっています。
学習者データの活用による教育のカスタマイズ
一人ひとりの学習履歴や、学習データを解析し、それそれの理解度や関心度にあわせたカリキュラムを提供します。学習者は自分のペースで学びを進められるため、学習への苦手意識をもつことなく、高いモチベーションでより深い知識を得ることができます。教育の質の向上と、教師の負担軽減が同時に実現できるのです。
学習者データの活用による教育のカスタマイズの事例
愛知県名古屋市立野跡小学校では、令和3年度より算数の授業にデジタル教材プラットフォームを導入する取り組みをはじめました。児童が個人の端末上で算数のドリルを解いていくことで、教師は児童がどのようなプロセスやアプローチで問題に取り組んでいるかを把握できます。
また各人の理解度が色分けされ表示される機能により、それぞれの習熟度にマッチした声かけや指導が可能になりました。学習者である児童一人一ひとりに寄り添った指導により、成果を上げているようです。
参考:【愛知県名古屋市立野跡小学校】「navima」は授業で活きる。~「ヒートマップ (習熟度画面) 」の活用~ TOPPAN EDUCATION
暮らしを支えるAIの活用事例
AIは私たちの暮らしの中でも多く活用されており、私たちは日頃多くのAIのメリットを享受しています。
身の回りで活躍するAI
私たちの身の回りでよく知られているAIは以下のようなものがあります。
スマートスピーカー
Amazonのアレクサなどに代表される最近増えてきたスマートスピーカーは自動音声対話のできるアプリケーションです。音声解析・自然言語処理・自然言語生成などの技術が使われてできています。
エアコン
三菱電機が提供するAIを搭載した三菱ルームエアコンは、AIが住宅性能を分析した上で、外気温の変化や一人ひとりの体感温度などを予測して、運転を自動でコントロールします。それにより、「暑くなる前に冷房を入れる」「ムシムシする前に除湿する」といったことが可能になります。
参考:『三菱ルームエアコン』三菱
冷蔵庫
シャープが開発したAIを搭載した冷蔵庫は、冷蔵庫内にある食材や近くのスーパーの特売情報、季節、天気情報、好みなどを基にレシピを提案してくれます。使えば使うほどレコメンドの精度が上がるスマート家電です。
参考:『冷蔵庫のクラウドサービス機能』シャープ
高齢化社会や医療現場を支えるAI
AIは日本の社会課題である高齢化社会や医療現場の人手不足問題も支えてくれています。介護や医療にAIを導入することで、介護スタッフの負担軽減や、患者の病気発症リスク予測が可能になります。
介護ロボット/アプリ
介護ロボットは、要介護者の見守りやコミュニケーションに活用されています。また、犬や猫などの動物型をした、心を癒す目的のセラピーロボットも開発されています。
介護記録AIアプリ「ハナスト」は介護スタッフが介助中に音声で介護記録を残すことができるアプリです。これにより介護の後にパソコンで入力する手間がなくなり、介護スタッフ間でアプリを見るだけで、介護を必要としている方々がどれくらい食事や水分を取ったか、どのような様子だったかを簡単に確認することができます。
参考:『ハナスト | 「話す」だけで、介護の仕事をシンプルに。』
病気の発症リスクを予測・病気の発見精度の向上
AIが患者の生活習慣、食事・運動のデータを分析し、将来の病気の発症リスクを予測することに活用されています。
また、人間だと見落とす可能性のある腫瘍の発生リスクなどを、レントゲンや腸内画像などをAIが解析することで発見する事例もあります。
まとめ
本記事ではAIのメリットやメリットを活かしている事例について解説しました。
AIは単なるビジネスにおける生産性の向上だけでなく、危険な作業を回避したり、消費者の満足度を向上させたりしてくれるといったメリットもあります。
同時にコストやセキュリティリスクといった多少のデメリットもあることを理解しつつ導入を検討しましょう。
大きな課題としてAIが悪用されると人々に大きな被害をもたらすことも考えられます。そこに関しては我々一人ひとりのリテラシー向上や意識も重要になるでしょう。
AIは既に私たちの生活の多くに取り入れられています。そのためAIの性質をよく理解しどのように使うかを考えながら活用していきましょう。
facebookノ ジェスさん投稿記事
【令和哲学カフェ特別企画 ブックダービー"知のB1”】
月に一度のお楽しみ企画「ブックダービー"知のB1”」を1月12日(日)に開催します!
膨大な量の情報・知識・技術に溢れる今の時代。
知識総量の増加スピードはますます加速し、2030年にはたった3日で知識総量が2倍になると言われています。
そのような状況の中で、情報に踊らされることなく、情報・知識・技術をどうリテラシーして価値や感動を生むのかが、幸せ・成功の人生を送るための重要なカギになります。
そのリテラシー力を楽しく身につけたい!という要望にお応えして、
ブックダービー"知のB1”では、世の中にたくさんある情報・知識・技術がつまった本の中から、令和哲学の観点からみてどの本がこの時代に一番必要なのかリテラシー力を競い合う、全く新しい知的エンターテイメントをお届けしています。
騎手に扮した5人のパネラーが、「この時代の人たちに一番必要な本」として選んだ一冊を紹介し、令和哲学者NohJesuから投げられるお題についてリテラシーした内容を答えていきます。
2025年は、「AIの大津波が来る前に人間に必要な真逆の変化とは? 心×人間×AI 新産業・新職業開拓戦」をテーマに、AI時代の新しい職業・産業の開拓に繋がる情報・知識・技術が詰まった本を紹介していただきます。
初戦に挑む騎手と馬をご紹介します。
1枠:吉田 和則さん
LIFE3.0──人工知能時代に人間であるということ / マックス・テグマーク 著、水谷 淳 翻訳
2枠:小宮路 凌己さん
資本主義と不自由 / 水野 和夫 著
3枠:樋口 智美さん
松岡まどか、起業します AIスタートアップ戦記 / 安野 貴博 著
4枠:長谷川 結花さん
窪塚洋介の人生攻略本 / 窪塚 洋介 著
5枠:竹内 あかねさん
習慣は3週間だけ続けなさい 「認知科学」×「コーチング」が教える自分を変える方法 / 名郷根 修 著
令和哲学者NohJesuから投げられる予測不能な質問に、騎手たちはいかなるリテラシーで回答をするのか!?ハラハラドキドキの1時間半をぜひお楽しみください!皆さまのご参加をお待ちしております。
<詳細>
日時:1月12日(日) 21時~22時半 開催手段:Zoom・YouTubeライブ配信 参加費:無料
https://reiwaphilosophy.com/?p=11811【特別企画:ブックダービー「知のB1」第52回 1月12日開催】より
令和哲学カフェの特別企画として、書籍のポイントを掴む目を養い、シンプルな基準点から情報を整理する力を鍛錬する“知的エンターテイメント”に挑みます。
IT技術の急速な発展により、SNSなどの情報伝達手段が身近になり、一人ひとりが情報を発信するのが当たり前になりました。
文字だけでなく動画配信サイトの活性化により、10年前と比べ、私たちは530倍の情報を得られるようになりました。
この膨大な情報量から、私たちはどういう基準点で、何を選択したらいいのでしょうか。
近年、宇宙空間の隅々まであらゆる情報で溢れ、私たちは、まるで情報の海の中で泳ぐ魚のようです。
科学技術によって、この情報の海をデータとして商品化し、人間の体内にマイクロチップを埋め込む時代が訪れました。はたして、私たちは自分自身とその環境をどう理解し、どんな基準点で意思決定していけばいいのでしょうか。
もし膨大な情報に対して的確に判断できるシンプルな整理能力があったら、あなたのこの先の人生がもっと生きやすくなると思いませんか。
令和哲学は、多様な学問を1つに統合できる理論をベースに、既存の概念を再解析します。これまでの価値観にない全く新しい世界を変えるメソッドがここにあります。
2025年1月12日(日)21:00 START
5人のパネラーが「この時代の人たちに一番読んでほしい本」として選んだ一冊の書評を発表し、ファシリテーターを務める令和哲学者Noh Jesuからのお題を問題解決していきます。
それをNoh Jesuが令和哲学的視点で『ジャッジ』。
視聴者の方には、順位投票をして参加していただき、ゲーム視聴をしているような感覚で令和哲学のエッセンスに触れながら、「知の統合」の世界をお楽しみいただけます。
■イベント開催日:2025年1月12日(日) ■イベント時間:21:00~22:30 ■参加費:無料
■開催:ZOOM 開催 / YOUTUBEオンライン同時配信
お申込み
AIの大津波が来る前に人間に必要な真逆の変化とは「心×人間×AI 新産業・新職業 開拓戦」
【2025年は 新産業・新職業 開拓戦】
今や2030年には到来すると言われているシンギュラリティ(技術的特異点)。
AGI、ASIの登場により、人間と人工知能AIの差は、ソフトバンクグループの孫正義氏が人間と金魚の比較に例えた以上のものになっていきます。
そうなれば、これまでの職業の90%以上が一気になくなってしまいます。
そんな時代に、人間にしかできない仕事とは一体何でしょうか?
シンギュラリティが目前に迫っている今、私たちは、早急に新産業・新職業を開拓する必要があります。
「新産業・新職業 開拓戦」では、AI時代の新しい職業・産業の開拓に繋がる情報・知識・技術が詰まった本を紹介し、令和哲学的観点からリテラシーしていきます。
ファシリテーター Noh Jesu
人間に眠っている最高の尊厳機能を使えるようにするデジタル認識技術nTechの創始者であり令和哲学者。
急速にAIが進化する時代「純度100%の心の動き」をDefineすることで、人間の認識をアナログ認識からデジタル認識へ転換する認識技術を開発し完成させる。お金の論理に支配される経済成長発展モデルの大前提に疑問を投げかけ、人間の尊厳を活性化する「文化成長発展モデル」を提案し、新しい価値プラットフォームの創建に28年間挑み続ける。
世界で一番日本を愛していると自負する韓国人であり、人生を掛けてJAPAN MISSION JAPAN DREAM、JAPAN MIRACLE を発信・実践し続けている。
2023年10月31日に待望の最新刊が発売!
「人生が思い通りにならない理由は 脳に依存していたからだった!!」
予測困難なこれからのAI時代にどう生きればいいのか。
脳ではなく心機能を使うことで、今までにない価値判断で関係構築ができるようになり、人間関係から国家間までもオープンしてつながることができることを問答で展開していく。
「自分とは何か」「私は何のために生まれたのか」 誰もが抱き続ける永遠の“クエスチョン”に明確な答えを出し、すべての争いが愛に変わる、全く新しい世界観で生きるヒントが満載!
著書:『Personal Universe』、『心感覚』、『宇宙一美しい奇跡の数式 0=∞=1』、他多数 監修:『Dignity』ドナ・ヒックス著
Official Homepage :http://www.noh-jesu.com/
Official Column:https://www.noh-jesu.com/column
参加パネラー
「この時代の人たちに一番読んでほしい本」をテーマに5名のパネラーが書籍をセレクトしました。
【1】吉田 和則 超知能AI時代を生きる
【パネラー自己評価データ】
・プレゼン力:★★★★☆ ・やる気・情熱:★★★★★ ・論理力:★★★★☆
・集中力:★★★★★ ・自信度:★★★☆☆ Kazunori Yoshida”大自由の翼”
Profile
仕事で培った質問力と洞察力で、AI時代の人間の在り方にアプローチ!
LIFE3.0──人工知能時代に人間であるということ / マックス・テグマーク 著、水谷 淳 翻訳
【この本を選んだ理由】
AIが人間の1兆倍の知能を持つと言われている時代に、人間はどうなるだろう?と思い、Chat GPTで検索したら、この本に出会いました。
【2】小宮路 凌己 変容する帝国主義
【パネラー自己評価データ】
・プレゼン力:★★☆☆☆ ・やる気・情熱:★★★★★ ・論理力:★★☆☆☆
・集中力:★★★★★ ・自信度:★★★★★ Ryoki Komiyaji”りょうき”
Profile
スロットで培ってきた解析力×ntechで全力で楽しみます!
資本主義と不自由 / 水野 和夫 著
【この本を選んだ理由】
今の世の中で資本主義はよく聞く話題でもあり自分がntechに出会う前にすごく資本主義に対して疑問を抱いていたので面白そうだと思い選びました。
【3】樋口 智美 価値の創出
【パネラー自己評価データ】
・プレゼン力:★★★☆☆ ・やる気・情熱:★★★★★ ・論理力:★★★☆☆
・集中力:★★★★☆ ・自信度:★★★☆☆ Tomomi Higuchi “みもざ”
Profile
アプリ開発で生成AIを使った経験から認識技術✕AIを読み解きます!
松岡まどか、起業します AIスタートアップ戦記 / 安野 貴博 著
【この本を選んだ理由】
AGIが前倒しに来ると言われている今、わかりやすくAIについて知ることができ、東京都知事選に立候補した安野氏の小説だったため興味を持った。
【4】長谷川 結花 窪塚洋介の人生哲学
【パネラー自己評価データ】
・プレゼン力:★★☆☆☆ ・やる気・情熱:★★★★★ ・論理力:★★☆☆☆
・集中力:★★★★☆ ・自信度:★★★☆☆ Yuka Hasegawa “はせ湯♨”
Profile
第12回振りの出演です!
今は知のB1運営側として司会などもやらせていただきながら、誰よりもこのイベントの魅力を語れる一人と自負しているので、本の内容に令和哲学のエッセンスも交え、人生のあらゆる局面で迷う人々に寄り添いながら、誰も知らなかった新しい道を指し示します。
新テーマ1発目、とにかく楽しみたいです!
窪塚洋介の人生攻略本 / 窪塚 洋介 著
【この本を選んだ理由】
我らが長岡美妃医師も登場される窪塚洋介氏へのインタビュー動画を拝聴し、改めて窪塚氏ってこんな素敵な生き方や考え方をされるのだと衝撃が走り、思わず出版されている本も読みたくなったから。
【5】竹内 あかね 続けられる習慣
【パネラー自己評価データ】
・プレゼン力:★★☆☆☆ ・やる気・情熱:★★★★☆ ・論理力:★★☆☆☆
・集中力:★★★☆☆ ・自信度:★★★☆☆ Akane Takeuchi “トメ”
Profile
初参加となります。
何度か断り続けていたので、今度は逃げずにうけてみようとチャレンジすることにしました。大人になり本を読むことが減ってしまったので、かなり重い腰あげました。
習慣は3週間だけ続けなさい 「認知科学」×「コーチング」が教える自分を変える方法 / 名郷根 修 著
【この本を選んだ理由】
年始にあたり、新しいことを始めたい人が多いと思い、習慣をテーマにした本をチョイスしました。
反復行動、その人の繰り返しの行動、習慣が人生を創るので。どんな習慣を創りたいか考えるきっかけにしたかったから。
順位投票
【順位投票は番組内で】
イベント内でパネラーのプレゼンテーションを視聴いただき、会の最後にどの本が、この時代の人たちに一番読んでほしい本だと思ったか、視聴者の皆さんから投票して頂きます!
さらに、見事順位を当てた方にはプレゼントをご用意しています!
【金賞:5連単】
1位~5位をすべて当てた方
令和くんオリジナルバーチャル背景をプレゼント&バーチャル背景に貼れる特別エンブレムをプレゼント
当選結果並びにプレゼント内容は番組内で発表後、投票フォームにご記入いただいたメールアドレス宛、並びに本サイト上にてご連絡させていただきます。お楽しみに♪
https://www.cnn.co.jp/tech/35219312.html 【イーロン・マスク氏、「AIは私たちの仕事をすべて奪う」】より
米起業家のイーロン・マスク氏が、AIは人間の仕事をすべて奪うことになると発言/Leon Neal/Pool/Reuters via CNN Newsource
(CNN) 米起業家イーロン・マスク氏は23日、仏パリで開催された「ビバテック 2024」の基調講演にリモートで登壇し、人工知能(AI)は私たちの仕事をすべて奪うことになるが、それは必ずしも悪いことではないと語った。
マスク氏は「おそらく私たちは全員仕事がなくなるだろう」と話し、仕事が「任意」になる未来について語った。「趣味のような仕事をしたければ、仕事をすればいい」「そうでなければ、AIやロボットがあなたの望む商品やサービスを提供してくれるだろう」
このシナリオが機能するためには「ユニバーサル・ハイ・インカム」が必要だと話したが、それがどのようなものかについては触れなかった(個人の収入がどのくらいかにかかわらず政府が一定額の金銭を提供するユニバーサル・ベーシック・インカムと混同してはならない)。
マスク氏は「モノもサービスも不足することはないだろう」と語った。
同氏は、AIに関する懸念について率直な発言をしている。マスク氏は基調講演でこのテクノロジーを最大の恐怖と呼んだ。イアン・バンクス氏が高度なテクノロジーによって運営される社会を理想郷として小説化した「カルチャー」シリーズを挙げ、非常に現実的で「未来のAIを最もよく描いている」と述べた。
一方でマスク氏は、仕事のない未来において人々が満たされていると感じるかどうかについて疑問を呈した。
「コンピューターやロボットが自分より何でもうまくできるようになったら、人生に意味はあるだろうか」「人間にはAIに意味を持たせるという役割はおそらくまだあると思う」
マスク氏はさらに「SNSはドーパミンを最大化するAIによってプログラムされている」ため、保護者に子どものSNSを見る量を制限するよう呼び掛けた。
https://www.youtube.com/watch?v=-WGdwpC5uYo
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