もみじ狩り

facebook辻本 智久さん投稿記事  もみじ狩り

気になって言葉を調べてみました。平安時代、狩猟を好まない貴族が美しい紅葉を巡って

野山を巡った様子が狩にりに似ていたことから紅葉狩りというようになったそう。


https://fumakilla.jp/foryourlife/192/ 【紅葉狩りの意味や由来は?「何をする」や「なぜ狩りと呼ぶ」などを解説】より

紅葉狩りの意味や由来は?「何をする」や「なぜ狩りと呼ぶ」などを解説

秋の行楽シーズンになると「紅葉狩り!」と気合いを入れる方も多いのではないでしょうか。紅葉スポットは全国各地にありますから、日本人全員が楽しめるイベントともいえます。

しかし、改めて考えてみると「紅葉狩りって、何で紅葉狩りっていうの?」と感じたことがありませんか?

また紅葉狩りの起源や由来に関しても気になります。そこで今回は紅葉狩りの基本をさまざまな角度から解説しながら「紅葉狩りは何をするの?」「何で狩りと呼ぶの?」といったさまざまな疑問も解決していきましょう。

紅葉狩りの意味

紅葉狩りは「もみじがり」と読みます。紅葉狩りとは主に落葉樹が落葉する一歩前の段階、つまり色付いた紅葉を眺めて楽しむことを指します。落葉樹は基本的に春に新葉や花を咲かせ、夏に新緑の葉となり、秋に紅葉、冬に落葉していくという生育スタイルです。

全国でも屈指の紅葉スポットに行かれた方ならご存じだと思いますが、落葉樹が秋に一斉に紅葉する様は圧巻の一言であり、見事な美しさを目に焼き付けることができます。この紅葉を眺めて楽しむ行為が紅葉狩りと呼ばれるものです。

詳細は後述しますが、紅葉狩りはその文字の並びから「何かを狩る」「何かを獲る」と勘違いしている人も一定数の割合でいます。

近年はインターネット、SNSなどの発達により、全国各地の紅葉スポットの情報が簡単に入手できるため、9月~11月の紅葉シーズンには多くの人が紅葉狩りを楽しむ様子がニュースなどでも大きく報じられています。

紅葉狩りの起源・歴史

今では日本国民の秋の一大イベントにもなっている紅葉狩りですが、その始まりや歴史はどのようになっているのでしょうか?ここでは紅葉狩りの起源、歴史についてまとめましたので解説します。

紅葉や黄葉(もみち)という言葉が「万葉集」に記載されている

日本に現存する中では最古ともいわれる和歌集「万葉集」の中に『紅葉』や『黄葉(もみち)』という言葉が出てきます。

このことから色づいた紅葉を眺める紅葉狩りは約1200年前から存在し、その美しさについては奈良時代からすでに知られていたと思われます。しかし、この時代は紅葉を眺めに行くことが行事として定着していませんでした。(2020年6月:お客様のご指摘により、タイトルの一部と本文を訂正しました)

平安時代に入っても平安貴族たちは桜や藤など、さまざまな季節の花を愛でましたが、紅葉狩りはメジャーな行事ではなかったとされています。

平安時代は邸宅内に桜などは植えられていましたが、紅葉は山へ出掛けていかなければならず、紅葉そのものを身近な環境で楽しむことができなかったことも影響していると思われます。

また現代では紅葉というと非常に華やかな雰囲気ですが、当時の人々は紅葉の赤に無常(人生のはかなさ)を感じ、やがて訪れる冬の寂しさや紅葉した後に散る葉にわが身を重ねていたという説もあります。

このような理由から紅葉狩りを本格的に楽しむようになったのは室町時代以降とされています。実際に豊臣秀吉はある年の秋に醍醐で紅葉狩りを開こうと計画していたといいます(結局、その願いが叶うことはありませんでした)。

江戸時代になると紅葉狩りは庶民の間でも人気に

現代のように紅葉狩りが世間一般に広まったのは江戸時代中期のころとされています。ちょうどこのころ、伊勢神宮へお参りする伊勢講(いせこう)や熊野詣(くまのもうで)などの影響で庶民の間で旅行が流行しました。

この旅行ブームの火付け役となったのが「都名勝図会」など名所を案内する本です。これらのガイドブックに紅葉の名所を紹介したところ、たちまちそこに人が押し寄せました。

また紅葉の木の下に幕を張り、お弁当やお酒を持ち込んでワイワイ盛り上がったともされています。

このような紅葉の楽しみ方は現代に生きる花見などの行事とまったく一緒であり、江戸時代の紅葉狩りは宗教観など関係なく、ただ純粋に紅葉を楽しむという概念がありました。

現代の紅葉狩りも真っ赤に染まった紅葉を眺めながら、秋の味覚を楽しんだりします。このようなことから現代の紅葉狩りに近い形が作られたのは江戸時代だと推測することができるでしょう。

なぜ紅葉狩りには「狩り」という言葉が使われているの?由来は?

紅葉狩りに関して現代人が抱く最大の疑問といえば「なぜ紅葉狩りには『狩り』という文字が入っているのか?」という点ではないでしょうか。ここでは紅葉狩りの「狩り」に関する由来をいくつかまとめましたのでご紹介します。

貴族が紅葉を眺めることを「狩り」に例えた

「狩り」とは本来、獣を捕まえる意味で使われていましたが、それが時の流れとともに小さい動物や野鳥を捕まえるという意味に広がり、さらに果物などを「採る」という意味でも使われるようになりました。

現代でも「イチゴ狩り」「ブドウ狩り」という言葉があるように、「狩り」は獣や動物などを狩るというだけの意味ではありません。

やがて「狩り」は紅葉や草花を眺めるという意味でも使われるようになり、現代に至っています。実際に古語辞典にも「狩り」は「求めてとったり、鑑賞したりすること」と記載されているので、間違いではないでしょう。

「狩り」が紅葉や草花を愛でる意味になったのは、狩猟をしない貴族が現れたのが由来とされています。前述のように平安時代は身近な環境に紅葉がなかったため、紅葉を楽しむ場合は山や渓谷に足を運ぶ必要がありました。

しかし、当時の貴族にとって歩くことは「下品な行為」とされていました。そのため、紅葉を見に出かけることを「狩り」に見立てるようになったとされています。

実際に紅葉を手に取っていたから

現在の紅葉狩りは単に紅葉を眺めるだけですが、平安時代の貴族たちは紅葉を求めて山や渓谷へ足を運び、真っ赤に染まったもみじの木を手折り、実際に手に取って鑑賞していたといわれています。

つまり当時の紅葉狩りは実際に紅葉を採っていたというわけです。このような理由から紅葉狩りと呼ばれるようになったという説もあります。ちなみに現代社会では実際に紅葉の木を折るという行為はマナー違反になるので行わないようにしましょう。

紅葉伝説

長野県の別所温泉に伝わる鬼女紅葉の伝説が紅葉狩りの由来ともいわれています。紅葉伝説は平安時代の話で、紅葉は主人公の名前です。会津(福島県にある地域)に呉葉(くれは)と呼ばれる美しい女性がいました。

やがて呉葉は家族とともに京へ上り、そこでは紅葉(もみじ)と名乗るようになりました。その後、呉葉は源経基(みなもとのつねもと)の正妻の目に留まり、正妻の近くで働くように。

呉葉は源経基から寵愛を受け、しばらくして経基の子を妊娠しましたが、ほぼ同時期に経基の正妻が病気にかかってしまいました。この病の原因が紅葉の呪いであると比叡山の僧にいわれ、紅葉は京から鬼無里(きなさ、現・長野県北部)に追放されてしまいます。

しかし、紅葉は京への想いを断ち切ることができず、軍資金を集めるために村を荒らすようになりました。次第に紅葉は「鬼女」と呼ばれるようになり、その噂を聞いた朝廷が平維茂(たいらのこれもち)に紅葉の討伐を命じます。

平維茂は一度は紅葉の妖術の前に敗れ去りますが、白髪の老僧から「降魔の剣(ごうまのけん)」を授かります。神剣を手にした維茂は二度目の戦いで紅葉の首をはね、紅葉を討ち取ることに成功しました。これが鬼女紅葉伝説の話です。

紅葉狩りはこの平安時代の紅葉の話が由来になっているという説もあります。ちなみに現代でも鬼女紅葉の伝説は能、歌舞伎、神楽の演目のひとつになっているほど有名です。

紅葉狩りって何をするの?おすすめの楽しみ方も解説!

特に紅葉狩りをしたことがない方は「紅葉狩りは何をするの?」といった疑問を抱くこともあるでしょう。ここでは紅葉狩りですることや紅葉狩りの楽しみ方を解説します。

紅葉の色合いや風景を見て楽しむ

紅葉狩りはやはり紅葉を間近で眺めてその美しさを楽しむのが最大の醍醐味ではないでしょうか。真っ赤に染まる紅葉と周囲の景色が抜群にマッチする光景も紅葉狩りならではの楽しみです。

一口に紅葉狩りのスポットといっても紅葉は山、滝、寺社仏閣、渓谷などさまざまな場所で眺めることができます。それぞれ美しさや迫力などが異なるため、興味がある方は複数のスポットへ足を運んでみるのもおすすめです。

秋の味覚を楽しみながら紅葉を眺める

「花より団子」タイプの人におすすめのプランでもあります。紅葉の時期は地域によって異なりますが、概ね9月~11月です。この時期はさまざまな旬の食材にも大きな注目が集まるため、秋の味覚を楽しみながら紅葉狩りに出かけるのもよいでしょう。

新そば、キノコ、サンマ、栗、サツマイモなど秋は食材の美味しさを感じることができる季節でもあります。

また近年は紅葉スポットでも秋のメニューが楽しめるお店があるため、デートや家族サービスを検討している方にもぴったりです。もちろん秋の食材をふんだんに使ったお弁当を持っていくのもありです。

ハイキングやウォーキングをしながら紅葉を楽しむ

近年は「紅葉ハイキング」という言葉も注目されつつあります。紅葉ハイキングはその名のとおり野山を歩き回りながら紅葉を楽しむというものです。最近は健康志向の方も増加傾向にあり、ハイキングやウォーキングを実践する人も多いです。

前述のように平安時代は歩くのが下品な行為とされていましたが、現代では歩くことが健康につながるとされています。

自身の体の健康の維持と真っ赤に染まった美しい紅葉を間近で見られるのが紅葉ハイキングの大きな魅力です。有名な紅葉スポットは遊歩道も整備されているため、ハイキングやウォーキング初心者でも足を運びやすいでしょう。

お茶をしながら紅葉を楽しむ

複数人で集まってワイワイと談笑するのが好きな方はお茶をしながらの紅葉もおすすめ。近年は「紅葉を楽しめるカフェ」などもあり、秋の季節は真っ赤に染まった紅葉を眺めながらお茶を楽しめるスポットも増えてきました。新鮮な空気、美しい紅葉、美味しいお茶と三拍子揃った紅葉狩りは最高の一言です。

温泉に浸かりながら紅葉を楽しむ

心身の疲れを癒すことができる温泉に浸かりながら眺める紅葉も至福のひとときです。紅葉スポットに足を運ぶと「人が多くて紅葉を楽しむどころではなかった」という声もよく聞かれます。

そのような経験をされた方は一度温泉での紅葉を楽しんでみてはいかがでしょうか。誰かに気を使うことなく、自分だけの世界で秋の風物詩でもある紅葉を眺められるのは最高の贅沢です。宿や旅館に宿泊する場合は、その後の食事も楽しみのひとつです。

「紅葉」と書いて「もみじ」と読むのはなぜ?

「紅葉」と書いて「もみじ」と読むのはなぜ?

最後に紅葉狩りの疑問をもうひとつ。前述のように紅葉狩りは「もみじがり」と読みます。しかし「紅葉」を「もみじ」と読むのはさすがにムリがありすぎると思ったことがないでしょうか?

「紅葉」が「もみじ」と読まれる理由ですが、まずその前に大切なことを1点。実はもみじという樹木は存在しません。私たちが今までもみじだと思って見てきたものの多くは赤く色付いたカエデ科の樹木です。

ちなみに広島県の県の木はもみじですが、これもカエデ科の一種に分類されています。もみじは「葉が赤、もしくは黄色になった樹木」を指す言葉、つまり樹木の状態を表しているということです。

そして紅葉を「もみじ」と読むようになったのは染め物の「揉み出づ(もみいづ)」が語源だとされています。紅花染めにはベニバナの花びらを使いますが、この花びらには紅色と黄色の色素が含まれています。

まず真水で揉むことで黄色い色素を揉み出すことができ、次にアルカリ性の灰汁(あく)に浸して揉むとその色は一気に紅へと変化するそうです。

ベニバナの花びらが黄色や紅に変化する様が秋の樹木と似ていることから「揉み出づ(もみいづ)→紅葉(もみじ)」になったという説が有力とされています。

今年は紅葉狩りで最高の秋を過ごしてみませんか?

紅葉狩りは秋のビッグイベントのひとつですが、意外とその歴史や由来は知らないという方は多いです。

もちろん深い意味を知らなくても、紅葉を楽しむことができますが、多少の知識を蓄えておくと紅葉狩りに対する意識や見方などにも変化が現れ、さらに充実した紅葉狩りを満喫できるでしょう。

紅葉狩りは少なくとも1200年以上前から存在します。私たち日本人がこれからも後世に残していかなければならない行事ともいえるでしょう。

今年の秋は予定がないという方は、真っ赤に染まる紅葉を楽しんでみてはどうでしょうか。日本の紅葉は「世界一美しい」と表現する方も多いため、最高の秋を過ごせること間違いなしです。

コズミックホリステック医療・現代靈氣

吾であり宇宙である☆和して同せず  競争でなく共生を☆

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