https://bungakunomori.k-hirano.com/about 【文学の森】より
平野啓一郎の「文学の森」は、世界の文学作品を一作ずつ、時間をかけて深く味わい、自由に感想を語り合うための場所です。
小説家の案内で、古今東西の文学が生い茂る大きな森を散策する楽しさを体験してください。
Concept
「文学の森」の由来
世界の文学を、一種の森として考えています。
つまり、もつれあい、からみあっているけれども、成長しているのです。
(『ボルヘスとの対話』)
文学はそれぞれの作品が孤立してあるのではなく、作品同士が背後でつながりを持ち、存在している。
ホルヘ・ルイス・ボルヘスはそのことを指して、文学を一つの大きな森に例えた。
Message
平野啓一郎からのメッセージ
僕が文学にのめり込むようになったきっかけは、14歳の時に読んだ三島由紀夫の『金閣寺』でした。非常に華麗な文体と、主人公の暗い内面世界とのコントラストが鮮烈で、寝食を忘れて読み、大きな衝撃を受けました。しかし、内容は難しく、理解は覚束ないものでした。
その後、三島の他の作品を読み、また、三島が言及する様々な作家の作品を読んでゆき、改めて『金閣寺』に戻ってくると、初読の際よりも、遥かによく「わかる」ようになっていて、驚きました。
そして、文学作品は、真空のような空間にポツンと一つ置かれているのではなく、その作者自身の前後の作品、影響を受けた作品の歴史、直接の接点はなくとも、遠くから呼応し合う古今東西の作品群、……と、大きな森のような世界と、有機的に繋がって存在しているのだ、ということを感じました。この印象は、今も変わりません。
読書は、好きな本を好きなように読むという喜びに尽きます。その感想は、何にも代え難いものであり、こっそり胸にしまっておいても構いません。
しかし、誰かとそれを語り合うことにも大きな喜びがあります。新しい本との出会いがあり、また人との出会いもあります。
一冊の本を、じっくり一緒に読んでゆくことで、それぞれの人生の中にある、ひとときの喜びを共有しましょう。
Navigator Profile
プロフィール
平野啓一郎氏のプロフィール写真
平野啓一郎(小説家)
1975年愛知県蒲郡市生。北九州市出身。京都大学法学部卒。
1999年在学中に文芸誌「新潮」に投稿した『日蝕』により第120回芥川賞を受賞。40万部のベストセラーとなる。以後、一作毎に変化する多彩なスタイルで、数々の作品を発表し、各国で翻訳紹介されている。
著書に、小説『葬送』、『滴り落ちる時計たちの波紋』、『決壊』、『ドーン』、『空白を満たしなさい』、『透明な迷宮』、『マチネの終わりに』、『ある男』、『本心』等、エッセイ・対談集に『私とは何か 「個人」から「分人」へ』、『「生命力」の行方~変わりゆく世界と分人主義』、『考える葦』、『「カッコいい」とは何か』等がある。
[受賞歴]・[審査員・選考委員履歴]
How to Walk in the Forest
「文学の森」の歩き方
読書の楽しみ方は様々で、ひとりで胸にしまっておいても、誰かと語り合っても、変わりなくすばらしいものです。読書と同様に、「文学の森」にも、それぞれの方に心地よい楽しみ方が存在すると考えています。
多く交流を取りたい方、はじめは様子を見ていたい方、基本的にはライブ配信だけ楽しみたい方など、さまざまな嗜好の方がいらっしゃると思います。どうかくれぐれもお好きなペースでお楽しみください。
例えば、こんな3つの楽しみ方
月に1度
ミニマムに楽しむ
平野啓一郎登壇のライブ配信だけ楽しみやすい人におすすめです
月に2度
イベントを楽しむ
ライブ配信、読書会だけ参加したい人におすすめです
普段から
楽しみ尽くす
ライブ配信、読書会だけでなく、普段からオンラインで本の話をしたい人におすすめです
平野啓一郎から
あまり人との交流自体は得意ではないけど、文学作品についての話を聞いてみたい、というくらいの方も、どうぞ、遠慮なく「文学の森」にご参加ください。そういう分人が、自分の中に一つある、というのも、悪くないと思います。
素晴らしい読解をされてらっしゃる方がたくさんいて、ちょっと尻込みしてしまう、という相談もいただきましたが、まあ、体育会系部活動でもありませんので、ゆるりと、半幽霊部員くらいのご参加でも構いません。ご自分のペースと距離感で、どうぞ、お楽しみください。ストレスにならないことが一番ですので!
平野啓一郎
Contents
コンテンツ
メンバー限定のライブ配信 (頻度:月1回/メインコンテンツ)
平野啓一郎が登場するライブ配信
平野啓一郎が登場するライブ配信を月に1回行います。
3カ月ごとに「深める文学作品1冊」をテーマとして定め、その作品に関し、1カ月目は「平野啓一郎が語る回」、2カ月目は「平野啓一郎がゲストと語る回」、3カ月目は「深める文学作品ごとのオリジナル回」を開催します。
サイクルの説明
サイクルの説明
毎年、1月、4月、7月、10月から1クールずつ、テーマを変えるので、読書の裾野を広げたい人にはぴったりの構成です。毎回、平野啓一郎にご質問いただける、質疑応答の時間も設けます。
配信終了後にはオンライン上で「感想戦」を行い、メンバー同士の交流の場をつくります(任意参加)。
「深める文学作品1冊」は、例えば…
公式メールレター読者限定のプレオープン期間
2021年4月〜6月 :平野啓一郎『本心』(文藝春秋)
本オープン
2021年7月〜9月:三島由紀夫『春の雪』(新潮文庫)
2021年10月〜12月:ハン・ガン『少年が来る』(クオン)
2022年1月〜3月:瀬戸内寂聴『夏の終り』(新潮文庫)
2022年4月〜6月:森鴎外作品
2022年7月〜9月:平野啓一郎『ある男』(文春文庫)
※ 変更の可能性があります
ライブ配信の様子は録画・録音し、アーカイヴを残します。ご都合があわずライブ配信に参加できない方もアーカイヴにて楽しめます。過去の配信もすべてご覧いただけます。
※ ライブ配信は、毎月最終金曜日の夜(19時半開始)に開催することが多いです。
※ ライブ配信には、オンライン会議サービス「Zoom」を利用します。
※ アーカイヴはYouTubeでの閲覧が可能です。限定URLで、メンバーのみご覧いただけます。
※ テーマとなる「深める文学作品」の書籍ご購入はご自身でお願いいたします。
メンバー限定のオンライン読書会 (頻度:隔月/任意参加)
ライブ配信を行う「深める文学テーマ」について、ライブ配信を開催する前に、読者だけのオンライン読書会を開催します。
任意参加ですが、まずはご自身でテーマに関する1作を読んでみて、読書会で深めてから、ライブ配信に参加していただけると、さらに読み応えが出てくるはずです。読書会はメンバー同士の交流の場にもなります。
※ 読書会は、1カ月目「平野啓一郎が語る回」と3カ月目「深める文学作品ごとのオリジナル回」の月の第2土曜日のお昼前(11時開始)に開催することが多いです。
※ 読書会には、オンライン会議サービス「Zoom」を利用します。 ※ 読書会は、ご参加の方々のプライバシーを尊重するため、アーカイヴを残しません。
いつでも読書の話ができる「あの作家を語る本棚」 (任意参加)
参加メンバーのみなさんが主体となって、メンバー同士で、読書の交歓を楽しむ場として、「あの作家を語る本棚」をご用意しています。
たとえば、「平野啓一郎を語る本棚」では、平野啓一郎の既刊・新作に関する感想・考察を投稿し、読み合い、リアクションを送り合います。
その中で、他作家、他作品の名前が出ることで、さらにまた次の読書が生まれることがあればうれしいです。ほかの作家を語る本棚も、リクエストが集まった作家から、新設します。
同じような趣向を持ったメンバー同士、それぞれのペースで楽しみながら活動することをモットーに、普段なかなか出くわすことが難しい(かもしれない)読書の話をお楽しみください。
Recommend
こんな人におすすめ
文学を愛してやまない人
文学を考える・深める機会をつくりたい人
ひと味違う文学の視点を見つけたい人
興味関心が近しいメンバーと知り合い、語り合いたい人
平野啓一郎の文学観に触れたい人
平野啓一郎の「本の読み方」を知りたい人
今だからこそ文学を学びたいと思っている人
読書にレベルはありません。
これまでの読書冊数が少なくても、読書への情熱があれば大丈夫です。
ご参加を心よりお待ちしています!
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