アウトロー俳句

五島高資

俳句スクエア同人の菊池洋勝さんが句集『聖樹』を刊行されました。ご恵贈頂き心よりお礼申し上げます。菊池さんの句では北大路翼編著『アウトロー俳句』に掲載された「呼吸器と同じコンセントに聖樹」が感銘深い。ますますのご活躍を!!

菊池洋勝・句集『聖樹』(毎週web句会)

春暁や尿する音に寝たふりす  菊池洋勝

春爛漫ナースに糞を褒めらるる  同

風船にたとふ腹腔鏡手術  同

菜の花や逆さに立てるマヨネーズ  同

種のある葡萄と後で聞かされる  同z


菊池洋勝@kikutitc

手足の筋肉が萎えていく持病があり在宅療養しながら認定NPO法人とちぎボランティアネットワーク(@tochigivnet)発行のボラ情報に表紙イラストを連載している。病床にあって執筆した子規にリスペクトして俳句を続けている。「屍派」アウトロー俳句(河出書房新社)発売中


https://www.shunyodo.co.jp/blog/2019/11/outlaw_taidan_02/ 【【アウトロー対談】北大路翼×白石和彌監督〈後編〉「屍派」とエロス。生と死はとても近いもの】


https://ddnavi.com/news/427093/a/  【元ホスト、女装家、鬱病・依存症患者、ニート…“生きづらさ”をストレートに詠んだ「アウトロー俳句」】より

新宿歌舞伎町俳句一家「屍派」 アウトロー俳句

 いき場をなくした“はみ出し者”たちが「生きづらさ」をストレートに詠んだ句集、『新宿歌舞伎町俳句一家「屍派」アウトロー俳句』が、2017年12月19日(火)に発売された。

 歌舞伎町の路地の奥、現代芸術家の会田誠から引き継いだ「砂の城」を拠点に屍派を束ねるのが、同書の編者・北大路翼。昼は会社員として働きつつ、句集『天使の涎』で第7回田中裕明賞を受賞した気鋭の俳人だ。

 屍派に集まるメンバーは元ホスト、バーテンダー、女装家、鬱病・依存症患者、ニートなど、行き場をなくした“はみ出し者(アウトロー)”たち。「生きづらさ」を抱える彼らが夜な夜な「砂の城」で詠み続ける型破りな俳句は、切なさ、やりきれなさの感情がまじり合った、不思議な魅力にあふれている。

 同書は、屍派家元の北大路と、そのメンバーが詠んだ2000句以上のなかから珠玉の108句を厳選し、屍派にまつわるストーリーを交えて紹介。「軽トラで持つていかれたぬひぐるみ」「キャバ嬢と見てゐるライバル店の火事」「駐車場雪に土下座の跡残る」「春一番次は裁判所で会はう」「春の風邪キスをしてもうつらない」「蒲公英は倒れてゐることが多い」「ウーロンハイたった一人が愛せない」「六本木ヒルズに行つたことがある」など…。新宿のアウトローたちが贈る、不寛容な時代に疲れた人のためのアンソロジー(句集)になっている。

http://rekijitsu.cocolog-nifty.com/blog/2017/02/post-25d0.html 【ハートネットTV 「歌舞伎町の俳句集団」  NHK Eテレ】より

「歌舞伎町の俳句集団」を視聴した。

歌舞伎町俳句一家、その名前は「屍派」。ぎりぎりのところで生きている人たち。

その人たちの生の確認でもある「俳句」。

俳句を作ることによって、ダメである自分自身が救われる、とも語るのを聴いていると、あぁ、わたしとおんなじだな、と共感する。

境涯は多少違えど、自分自身が救われたいのだ。わたしも。

あるがままの自分でいたい、とも思う。(なかなか難しいことだが……)

       俺のやうだよ雪になりきれない雨は   北大路翼

       蒲公英は倒れてゐることが多い     五十嵐筝曲

       雑踏の中にざくざく在る孤独    白熊 左愉

       ライオンを愛したくても檻の中       咲良あぽろ

       君が死ぬ金魚じゃないから流せない   一本足 

みんな何かを抱えて生きている。

その何かをもひっくるめて、受け入れてくれる。

       居場所ならここにあったよ歌舞伎町

それが「屍派」なのか。

主宰の北大路翼なのか。

翼の〈翼〉はだいじょうぶ、か?

きさらぎのつめたい空を翔ぶことができる、のか?

翔び続けることができる、のか?

☆     ☆

なお、北大路翼の句集『天使の涎』の紹介を拙ブログ「暦日夕焼け通信」の

2016年7月1日に掲載している。

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