隈笹に黄葉散り敷く浄土かな 五島高資

https://hino-seiyaku.com/blog_crude_drug/flower/7_7.php 【クマザサ(隈笹)【9月】】より

まれに開花、葉はお茶や薬草に

クマザサと聞くと、長野県の人はクマが出るような深山に生えるササを連想し、ある人は「根曲がり竹」、正確にはチシマザサをクマザサとも呼ぶ。しかし、植物分類学上のクマザサは京都府付近に自生し、全国的には庭や公園で栽培される種で、分布は限られている。冬に葉の周囲が枯れて、白色に隈取(くまど)られるため「隈笹」と命名された。しかし、ササの仲間、たとえば長野県内でも中南部に多いミヤコザサ、中北部に多いシナノザサ、所々に分布するチマキササでも冬には葉の先端や周囲は枯れる。

温帯の日本ではササの仲間に花がつくのは珍しいこととされている。周囲のササが広範囲に一斉に開花し、そのあと枯れるそうだが、近年は温暖化のためか、まばらに開花した状況をよく目にする。

薬草としては先にあげた種のすべてが利用される。ササの葉に包むと食べ物が長持ちするといわれるが、これはササに含まれる安息香酸の殺菌・防腐作用に由来する。葉にはリグニン、鉄、カルシウム、各種ビタミン類が豊富に含まれ、胃潰瘍、胃炎、ロ内炎などに使われる。生の葉をミキサーにかけたり、乾燥した葉を焙じて、お茶代わりに飲むこともされる。

食物を笹の葉で包むことは、 よくされ、笹飴、笹餅などか知られている。信州では下高井郡山ノ内町渋温泉の 「地獄谷のチマキ」がよく知られる。蒸したもち米を笹の葉に包んで、さらにふかしたものを、黄な粉(きなこ)をつけて食べる。また、飯山市では、ちらし寿司をササの葉の上に盛る「謙信寿司」が名物である。 いずれも、ササの葉の持つ保存作用を生かした利用法である。

https://www.hamajima.co.jp/snavi/archives/plants/%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%82%B6%E3%82%B5 【クマザサ】より

山地に生育する大型のササ類。庭にも栽培される。 枝の上部で多少枝分かれする。葉の縁が白くなることから,隈笹(くまざさ)と呼ばれる。 竹や笹は強風でも折れにくく,防風・防音効果がある。さらに地下の根が丈夫なため,地盤を固め,崖崩れや地震に対しての予防としても有効。しかし,防火性はなく,高温になると中空なためにはぜる性質があるので火事の時は危険である。

枝先に葉が4~7枚つく。葉は長さ10~25cm,幅の広い長楕円形で先は急にとがり,表面は緑色でなめらか。裏面は白色をおびる。冬になると葉の縁が白くなる。

夏に開花するがまれ。花柄の先に円錐花穂をつける。開花は約30年周期ともいわれる。


https://note.com/inochi_hagukumu/n/n0f89e65d02e4 【土から生まれ、土に還る―安定同位体比から見える動植物の連鎖】より

藤田 正雄

畑地の動植物は、土壌を起点とした栄養分を利用し、再び土壌に還元されていきます。

畑地の動植物が、炭素や窒素の物質循環に関与していることを炭素および窒素安定同位体比を比較することで明らかにしました。

有機農業・不耕起畑に棲息する動植物の関係

採取された動植物および土壌の窒素および炭素安定同位体比を比較すると、C₃植物およびC₄植物を起点とした生食連鎖および腐植を起点とした腐食連鎖が、三角形の3つの頂点を形成し、その中心に土壌があることが分かります(図1)。

図1 有機農業・不耕起畑の動植物の窒素および炭素安定同位体比

C₃植物とC₄植物の特徴と生食連鎖

C₃植物は1種類の葉緑体(光合成を行うもの)しか持たないのに対し、C₄植物はC₃植物が持つ葉緑体の他に、二酸化炭素濃度を高める働きをする葉緑体を持っています。そのため、C₄植物はC₃植物の何倍もの二酸化炭素濃度を保つことで効率よく光合成を行うことができるため、より早い生長が可能となります。植物体の炭素安定同位体比は、二酸化炭素を固定するときの光合成の経路によってきまり、C₃植物とC₄植物で大きな差異が生じます。

C₃植物(ハコベ、アカザ、ギシギシ、ベッチ、アカツメクサ、イヌムギ、カラスビシャク)およびC₄植物(スベリヒユ、アオビユ、メヒシバ)を起点に植食者(カメムシ、コガネムシの幼虫など)、捕食者(クモ、ムカデなど)と栄養段階が上がると、窒素安定同位体比が高くなります。

捕食者(クモ、ムカデ)の炭素源は、C₃植物、C₄植物および分解有機物(腐食)と推定され、炭素安定同位体比が、C₃およびC₄植物の中間の値になっているのは、C₃およびC₄植物を起点とする植食者をともに餌としているためと考えられます。

その捕食者の生態的地位は、窒素安定同位体比から2次および3次消費者であると推定されます。

コガネムシの幼虫の窒素安定同位体比が、8月と2月で異なることから、その生態的地位は、8月には一次消費者(害虫)、2月には分解者と推定されます。

土壌動物が関与した腐食連鎖

C₃およびC₄植物由来の枯死した有機物、動物の死骸などさまざまな腐植を起点に、分解者が関与しています。

有機物を起点とした土壌中に棲息する微生物や動物の大きさや食性別に区分した腐食連鎖の一例を図2に示します。

分解者の炭素安定同位体比がC₃およびC₄植物の中間の値になっているのは、C₃およびC₄植物を起点とする腐植をともに摂食するためと考えられます。

捕食者と類似した窒素安定同位体比の分解者(ミミズなど)は、より栄養段階の高い腐植由来の餌を利用していると考えられます。

図2 有機物を起点とした土壌中の腐食連鎖の一例

【腐食連鎖】

動植物の破片、死骸、排出物ならびにそれらの分解物の摂食から始まる食物連鎖のことです。

土から生まれ、土に還る

土とは、岩石が風化・崩壊して生成した砂や粘土と動植物や微生物の遺体に由来する腐植の混合物です。

土壌の炭素および窒素安定同位体比が、動植物の値の中央に位置しているのは、そこに棲息する動植物などの生きものを介在した物質循環の証として、その値を反映されているいると推定されます。

植物は土の栄養を濃縮しながら生長し、動物は生食連鎖および腐食連鎖の中で植物に依存して生きています。その意味では土は動植物の生命の源でもあります。さらに、土は生命の源であると同時に、生命が終わった後に還っていく場所でもあります。そして、この連鎖は土を通じて新たな命を育む原動力となっています。

私たちヒトが生きるために農産物を食べることは、その源である土を食べていることと同じです。

すなわち、土の健康が私たちの健康につながるのです。

ハワードの『農業聖典』の結びのことば

いつか私たちの食料が肥沃な土から育てられ、供給され、新鮮な状態で消費されるようになれば、少なくとも人類の病気の半分がこの世から姿を消すであろう。(アルバート・ハワード著、保田茂監訳農業聖典277ページ)


https://lab-brains.as-1.co.jp/enjoy-learn/2024/03/61189/ 【生態系とは?食物連鎖とは?生産者・消費者・分解者ってなんだろう?】より

「生態系」「食物連鎖」という言葉は、テレビや理科の授業で聞いたことがある人もいるでしょう。

「生物多様性」と言われるように、地球上には人間や動物、魚、虫、目に見えない微生物など様々な生物がいます。これらの生物はお互いに関わり合いながら生活しています。

「虫は苦手だから、関わりたくない」「魚は食べないから、関わっていない」と思う人もいるかもしれません。しかし、気づかないところで深く関わっています。

今回は、私たち人間が生活する上で切っても切り離せない「生態系」や「食物連鎖」について、詳しく解説していきます。

生態系とは

地球上に存在する1,000万種以上の生物と、その生物を取り囲んでいる自然環境をあわせて「生態系」といいます。どんな生物でも、単独で生きていくことはできません。

人間が他の動物や虫、植物などと関わり合って生きているように、どの生物も住んでいる環境や他の生物と関わり合って生きています。

生態系の中で関わっているのは、生物だけではありません。

地球上に生きる全ての動植物を表す「生物的環境」と、太陽の光や土、水や温度などの「非生物的環境」もまた、お互いに影響し合っています。

人間の生活が豊かになるにつれて、地球温暖化が問題になっています。これも「生物的環境」が「非生物学的環境」に影響を与えている一つの例です。

私たち人間の生活が豊かで便利になるほど、生態系に影響が出てしまいます。

例えば、道路を作るために森林を伐採した場合、そこに住む生物の生活環境はがらっと変わってしまうでしょう。

生態系には、変化に対応しながらバランスを保つ機能があります。しかし、そのバランスが大きく崩れると生態系が壊れてしまうことも。一度壊れてしまった生態系を元に戻すのはとても難しいです。

私たち人間も生態系の一部だという認識を持って、これからを生きる世代のためにも自然環境を守っていかなければなりません。

食物連鎖とは

地球上に存在する生物が、お互いに「食べる」「食べられる」の関係にあることを「食物連鎖」といいます。

どんな生物も栄養を摂らないと生きていけません。人間は牛の肉を食べ、牛は牧草を食べる…とつながっています。

「毎日牛肉だけ食べている」という人はほとんどいないでしょう。多くの人が、豚肉や魚、野菜や果物など様々な種類の食物から栄養を摂って生きています。

どの生き物も様々な種類の生物を食べているため、この関係は「人間→牛→牧草」のように一直線につながっている訳ではありません。

「食べる」「食べられる」の関係は、様々な生き物が網の目のように複雑に関わり合っていることから「食物網」ともいいます。

食物連鎖のバランスが大きく崩れるとどうなってしまうのでしょう。

例えば、森の中に住む虫の数が大きく減ってしまった場合。虫を食べる鳥は、食物が減って生きられなくなってしまいます。その鳥を食べる動物も、食物が減って生きられなくなってしまうのです。

多少の増減なら、元のバランスに戻すことができます。しかし、一つの生物が大きく減ったり増えたりすると、生物全体のバランスが崩れてしまうことも。

そうなると、いずれ私たち人間が食べている肉や魚、野菜などにも影響が出てくるでしょう。

地球上の生物が生きていくために、食物連鎖のバランスを保ち続けられる環境作りがとても大切です。

生産者・消費者・分解者について

ここでは食物連鎖における「生産者」「消費者」「分解者」についてそれぞれ解説します。

生産者とは

食物連鎖における「植物」のこと。陸上の植物はもちろん、植物プランクトンや海藻なども含まれます。これらは、光合成によって栄養分を作ることができます。ここでいう栄養分とは、有機物のことです。

自分で栄養分を作れるので「生産者」と呼ばれています。

消費者とは

食べることで栄養を摂る生物のこと。つまり、生態系ピラミッドで植物よりも上にいる私たち人間や動物、魚や鳥などの生物すべてが消費者です。

私たちは、自分では栄養分を作れません。食べることで栄養を摂って生きているため「消費者」と呼ばれています。

分解者とは

動物の死骸やフン、落ち葉などを分解する生物のことです。主に、土の中に住むミミズやダンゴムシ、菌類や細菌類など。

動物の死骸などを分解すると、土の中に養分ができます。その養分を吸収することで、分解者は生きられるのです。

まとめ

「生態系」や「食物連鎖」は私たち人間の生活に深く関わっていることがわかりました。

生態系や食物連鎖のバランスが崩れてしまうと、元に戻すのは難しく、私たちの生活に大きな影響を与えることになるでしょう。

地球上に存在する全ての生物には、それぞれ大切な役割があります。一つとして必要のない生物はいません。

だからこそ、私たちの住む地球の環境は、私たち自身で守っていく必要があります。そのために、今自分ができることは何かを考えてみると良いでしょう。


コズミックホリステック医療・現代靈氣

吾であり宇宙である☆和して同せず  競争でなく共生を☆

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