Facebook寺島 義治さん投稿記事
あの世を「常世(トコヨ)」と言ったり「黄泉(ヨミ)」と言ったりするが、これも興味深い。これは日本の神話が「多層的」であることを示しているそうだ。
多層というのは地域や文化の層だけでなく、時間の層も指すらしい。
「常世」のほうが、だいぶ古いそうだ。
こちらは「永遠の生命」「理想郷」「人間の本来の故郷」「本質の世界」という意味がある。
よってイメージも明るくポジティブで、天国のイメージに近い。
これに似ているのが沖縄の「ニライカナイ」だったり、北欧の「ティル・ナ・ノグ」だったりする。一般に、古い神話ほど「あの世」は「よい世界」とされているそうだ。
この世を「うつし世」つまり、すばらしい「トコヨ」を投影した世界と捉えていたということは、当時の人たちは人生に幸福を感じていたということかもしれない。
いっぽう「黄泉」の語源は「闇(ヤミ)」が有力だそうだ。暗い世界、腐った世界、穢れた世界で、地獄とよく似ている。
現代に近づくほど、他界は忌まわしい世界になっていくというのが面白い。
この世に苦しみが増えたために、あの世も苦しくなったと言えるかもしれない。
この変化は「政治のため」だという説がある。
国家統治には恐怖が必要で、日本の黄泉の思想も中国の「冥界」を参考にして考え出されたのではないかという説がある。
悪いことをすると死後苦しみを受けるという発想は、人々の行動の抑制に都合が良かったそうである。
どうやら「絶対君主」が登場してから、あの世は怖い世界になっていったようである。
縄文時代は大規模な戦争の痕跡がなく、中央集権的な構造も見当たらないそうだ。
比較的平等で、民主的な構造をしていた可能性が高いらしい。
北欧もそうで、首長は存在したものの強権的ではなく、民主的で水平的な国家構造をしていたらしい。
そういった時代には、あの世は「理想郷」だったようである。
だから死ぬことは悪いことでも、怖いことでもなく、むしろ「幸福の一形態」だった。
水平原理から垂直原理に転換することで「上下」と「善悪」「正邪」の観念が、強化されたのかもしれない。
厳密な統治の必要から「罰」が生まれ、このことが、現世の行いは来世に影響し、悪事を働けば来世に「罰」が与えられるという発想になっていったと思われる。
旧約聖書の「知恵の実」の話は、このことを言っているようにも見える。
楽園に住んでいたアダムとイヴは知恵の実を食って「善悪」を知り、楽園を追放されてしまうのである。
つまり垂直原理が「一元世界」を善と悪、正と邪という「二元」に分割したために、幸と不幸が生まれた。
近年のインド哲学が「一元への回帰」を志向するようになったのは、そういうことも関係しているのかもしれない。
仏教は古くから「一元」を志向していたし、近年のヒンドゥー教も「非二元」を重視するようになっているそうだ。これはもしかしたら、古代回帰の一種なのかもしれない。
相対的だからこそ比較が生まれて、善悪や幸不幸、敵味方が生まれる。
しかし「絶対」には比較がないので、相対する原理が生まれる余地がない。
こと幸福感という点では、「絶対一元」に勝る原理はないそうである。
ただしこの考え方は「統治」「統一」「競争」にはまったく向かない。
だから政治や経済、教育という社会システムとは相性が悪いらしい。
システムが平和と発展を担保する限り、二元からの脱却はできないため、原理上不幸は必ず生まれ続けるということかもしれない。
まあ、自分で何を言っているのか、さっぱりわからんがな!
https://www.gun-yosha.com/news-230616/ 【地球上のあらゆる生きものは、土から生まれ、土に還る?!】より
「食育絵本シリーズ」待望の新刊、『土の教え』(「土」を知れば、「食」がもっと面白くなる!)からのメッセージ
地球上のすべての生物は(人間を含め)、「土」から生まれ、「土」に還る…
毎日食べているごはんやパンも、突き詰めていくと「土」へたどり着く…
ならば、「土」を知ることは、自分を知ること、そして地球の未来を考えること。
新刊『土の教え』(地球編・日本編)は、第一線で活躍中の土壌・環境・農業分野に関わる専門家16名ものご協力をいただきながら、まもなく完成。6月30日に2巻同時発売となります。
5億年も前から「土」は、あらゆる生命を育み、その生態系を守り続けてきました。
が・・・・地球温暖化などでその生態系がどんどん崩れようとしている今だからこそ、足元の「土」に着目してみました。
食育・栄養教育、総合学習、探究学習などの教材としてもご活用ください。
速報!! 共著者のまえがき、あとがきに注目!
共著者は、矢内純太先生(京都府立大学 生命環境科学研究科 教授、土壌学)と藤原勝子(食生活ジャーナリスト、群羊社)のコンビ。
著者による本書の「まえがき」「あとがき」には、著者の視点・観点・期待などさまざまな思いやメッセージが込められていますので、その一部を抜粋して転載させていただきました。
土は命のみなもと
土は植物の命のみなもとと言えます。また、動物は、草食動物はもちろん、肉食動物も食物連鎖の中で植物に依存して生きています。その意味では土は動物の命のみなもとでもあります。さらに、土は命のみなもとであると同時に、命が終わった後に還っていく場所でもあります。一つの命は土を通じて次の命へとつながっていきます。……人間活動がこれまでないほどに拡大した結果、この大事な土にいろいろ負荷がかかっています。そして、土の荒廃や土の汚染など、さまざまな問題が生じています。今こそ、土を守る必要があります。そのためには、まずは土を知ることが必要です。
(「地球編」まえがき(矢内純太先生)より一部抜粋)
「土」を知れば、「食」がもっと面白くなる!
「食育絵本シリーズ」では、これまで野菜、魚、牛、豚、鶏など、食べものとしての生きものを取り上げてきました。それらの編集を通して、そもそも食べものや生きものはどこから来るのかを突き詰めていくと、すべては「土から生まれ、土に還る」という当たり前のことに気づきました。ならば、「土」を知らなくては、食べもののこともよく理解できないのではないかと思い、本書の出版を決意した次第です。……本書で少しでも土のことを知っていただければ、きっと驚きや感動、探究の世界が広がるに違いありません。それがきっかけとなって、日常のくらしの中で気づきを得たり、行動したり、ひいては地球の明るい未来へとつながっていくのであれば、本書出版の意義もあると嬉しく思います。
(「地球編」あとがき(藤原勝子)より一部抜粋)
内容例
●地球編
土は地球にしかない?/土はどのようにして作られる?/世界の土は大きく12種類/世界の土とその肥沃度/土とともに進化してきた生きものの歴史 6億年前(土の誕生)から/人間と土の関わりの歴史 1万年前から/今、地球は疲れ切っている/土の未来を考える/作物にとって「よい土」とは/土の正体/改めて-「作物にとってよい土」とは/土がないと地球はどうなる? (目次一部抜粋)
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