Facebook髙橋 眞人さん投稿記事
こんばんは。【今日の名言】トーベ・ヤンソン(フィンランドの画家、小説家)
今日、僕らは飛びっきり特別なことをしなくっちゃ!だって、すばらしい天気になりそうだもの(以下、スナフキンの言葉)。
自然を感じるだろ…?強い風の前に立って自分達に向かって進んでくる雨を感じるのはなんて素晴らしいんだ。
大切なのは、自分のしたいことを自分で知ってることだよ。何か試してみようってときには、どうしたって危険が伴うんだ。あんまり大袈裟に考えすぎないようにしろよ。何でも大きくしすぎちゃ駄目だぜ。「そのうち」なんて当てにならないな。いまがその時さ。
本当の勇気とは自分の弱い心に打ち勝つことだよ。包み隠さず本当のことを正々堂々と言える者こそ、本当の勇気のある強い者なんだ。
自分できれいだと思うものは、なんでも僕のものさ。その気になれば、 世界中でもね。
だれかを崇拝しすぎると、ほんとうの自由は得られないんだよ。穏やかな人生なんて、あるわけがないですよ。人の目なんか気にしないで、思うとおりに暮らしていればいいのさ。
人と違った考えを持つことは一向にかまわないさ。でも、その考えを無理やり他の人に押し付けてはいけないなあ。その人にはその人なりの考えがあるからね。
僕は自分の目で見たものしか信じない。けど、この目で見たものはどんなに馬鹿げたものでも信じるよ。
僕は世の中のことすべてを忘れて暮らせたら、どんなにいいかと思ってるんだ。
物の持ち過ぎで苦しむのは、自分だぞ。
あなたの夢を、そんなこと無理だっていう人いるでしょ。こう言い返してやりなさい。あなたには無理ね、でも私にはできるの、あなたと私は違うからって。(以下、リトルミイの言葉)
私ね、本当に会話が続かないときがあるの。原因は二つ。相手のことを知るつもりがない、自分のこと教えるつもりもない。続くわけないわよね。
大勢の人に愛される喜びは大きいわね。でもね、ひとりの人にずっと愛される喜びは温かいいのよ。
わかるでしょ、人見知り。人と関わるのが苦手な人。自分を知るのが怖いのよ。そして、自分が知られるのが怖いのよ。何もない自分を。
自分と向き合うには一人になるんじゃないわ。いろんな人と関わりあうのよ。
人任せの生き方はダメよ。
※6月27日はトーベ・ヤンソンの命日(2001年)でした。
https://weekly-haiku.blogspot.com/2014/04/blog-post_2686.html 【楽しいムーミン一家で楽しい俳句】より 木田智美
俳句は楽しいものだと思う。音楽を聴くこと、映画を観ること、買い物をすることと同じように私は俳句と遊んでいる。他に楽しいものといえば、楽しいムーミン一家である。私が生まれる少し前に放送されていたアニメだが、一昨年地方局で毎朝再放送があり、毎晩腹筋をしながら見ていた。絵本のような映像、突っ込みどころ満載の展開、夢のあるストーリー、可愛らしいキャラクターたちにすぐに魅了された。
ムーミンに嵌った一昨年、アニメ吟行をし、いくつか俳句を作った。その一部を紹介する。
梅雨明けて魔女になりたき少女かな ハーモニカ吹く船上や青葡萄
パンプキンスープいつの間にか家族 ラディッシュが布団に潜り込んできた
白樺は住民を皆知っている
そして、今回このエッセイを書くにあたり、もう一度アニメの特にすきな話3つを見て俳句を作ってみることにした。お時間のある方はお付き合いください。
●13話 地球最後の龍
大雨が降った翌日、水たまりでムーミンは龍の子を捕まえる。ムーミンは龍の子と友だちになろうとするが、スナフキンにしか懐かない。そこでスナフキンが取った行動とは?
コーヒーのホット秘密は瓶の龍
●41話 ムーミン谷の怪事件
ムーミン谷では、毎日のように署長とミイの姉がデートをしている。あまりにも平和でクビになりそうな署長を救うため、ムーミンたちは犯罪を犯す!?
クロッカス仕事なくなるほど平和 犯罪がないなら犯せ春の谷
●56話 旅に出たママ
毎日同じご飯で飽きてしまった家族たち。ムーミンママは食材を探す旅に出る、スナフキンと一緒に。
エプロンをしたまま初夏の星の下 冒険のあとのさくらんぼをパイに
こんな具合でいかがでしょうか。最後に春の季語「スナフキン来る」で一句。
スナフキン来る甘き香引き連れて
https://www.moomin.co.jp/news/blogs/41134 【世界中のきれいなもの】より
こんにちは、森番です。ついに西日本の一部の地域で、梅雨入りが発表されましたね。初夏もいよいよ終わりといったところでしょうか。先週末、森番は都内某所にてホタルを観てきました。蛍の光って、暗闇の中でぼぅっと光ったかと思うとまたすぐにぼぅっと消えて、とても美しいのですね。水辺に集う無数のホタルを橋の上から見下ろすと、銀河に散らばった星くずのようにも見えました。ああいう幻想的な風景を見ていると、昔の人たちが蛍の光を人間の魂に例えたことも、なんだか分かるような気がします。。。
こちらは蛍の光でこそありませんが、ムーミン物語中に出てくる暗闇に光る美しいものと言えば、『ムーミン谷の彗星』(講談社 / 下村隆一訳)に登場する「ガーネットのある谷間」があります。ガーネットとは柘榴石とも呼ばれる、赤い宝石。少し散歩がしたくなったスナフキンは、ムーミン&スニフをそんなガーネットが群生する谷間へと連れていくのです。荒れ地の奥へと向かって、ごつごつした岩とトゲの茂みの間をゆっくりと進む一行。ようやく「うすぐらくて、きみのわるいほどしずかで、さびしいところ」へ着くと、そこには目を見張るような光景が広がっているのでした。
『せまい谷間に、数知れぬほどのたくさんの赤い石が、ほのぐらい光の中にかがやいています。黒い宇宙にちらばった、いくつもの彗星のように・・・・・・・。』
ムーミンたちは身を乗り出して、そのガーネットのある美しい谷間を眺めました。そしてスニフは小声で、スナフキンに尋ねます。
『「あれがみな、きみのものなの。」』
たしかスニフは、宝石のような金目のものに目がないのでしたね。するとスナフキンは、平気な顔でこう答えるのです。
『「ぼくが、ここに住んでるうちはね。じぶんで、きれいだと思うものは、なんでもぼくのものさ。その気になれば、世界じゅうでもな。」』
人生のほとんどを旅に費やすスナフキン。きっと彼の心の中には、このガーネットのある谷間に限らず、今まで旅してきた中で発見した世界中の「きれいなもの」が存在するに違いありません。そう考えると、スナフキンの人生が、たくさんの「きれいなもの」たちに囲まれた、とても豊かなものに感じられますね。
その後、スナフキンの許可を貰ったスニフは「幸福でいっぱいになりながら」無我夢中でガーネットを採集をします。しかし宝石を採るのに夢中になる余り、谷の奥に棲みつく大トカゲの存在に気がつかなかったスニフ。大慌てで逃げてきた末、結局一つのガーネットも持ち帰ることが出来ないのでした。そんな哀れなスニフに対して、スナフキンは優しく言い聞かせます。
『「(前略)なんでもじぶんのものにして、もってかえろうとすると、むずかしいものなんだよ。ぼくは、見るだけにしてるんだ。そして、たちさるときには、それを頭の中にしまっておくのさ。(後略)」』
今週は「きれいなもの」をテーマに、物語中に登場するガーネットのある谷間のエピソードをご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか? 今回はスナフキンの「美」にたいする哲学のようなものが、垣間見えたように思います。見るだけにして頭の中にしまっておくというのは、何ともミニマリストであるスナフキンらしい発言ですね。
(頭の中だって、いっぱいになっちゃうから、あんまりいろいろ入れたくないわよ~!by 新金庫番)
人間「きれいなもの」は何だって手に入れてしまいたくなってしまう生き物です。でも水辺に舞って光る蛍が美しかったり、谷間の薄暗い光の中に輝く赤い宝石が美しいように、その場所にあるからこそ、そのモノが本来持つ美しさが引き出されるということがありますね。そう考えるとスナフキンが言う「きれいなもの」を目に焼き付けておくという方法は、そのものを最も美しい状態で楽しむことのできる、一番いいやり方なのかもしれません。何でも画像のようにデータ化して残せる時代となった、現代社会。でもそんな時代だからこそスマホを通してではなく、自分の目で「きれいなもの」を見て頭の中にしまっておくことによって、何か別の発見や感動があるかもしれません。(きれいなものだけなら、大歓迎。by 新金庫番)
それでは今週はこの辺で、また来週お会いしましょう~。
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