https://ameblo.jp/syakunage0412/entry-12424747601.html 【スイカズラ】より
腰痛・風邪・腫物にスイカズラ スイカズラ科スイカズラ属の常緑のつる木。
冬を越す葉がありニンドウ(忍冬・茎葉)の別名。初夏、芳香のある花が2箇ならんで咲く。
はじめは白色、あとで黄色のキンギンカ(金銀花・花)。
生薬名は忍冬・金銀花。薬効は「新潟県の薬草」(1987)によれば、鎮痛、利尿、抗炎症、抗菌作用があり、解熱、解毒に有効。
煎服。 「上むき下むきに花すいかづら ともえ」。
スイカズラ(スイカズラ科)。花は6月に咲く。葉のわきに2箇ならんで管状花が咲く。
「散歩の時にみつけたが、とてもよい香りがするので、摘んできて玄関に飾ったがなんという花でしょうか」ときかれたが、スイカズラであった。
花をひきぬき、管を口にふくんで蜜を吸う。甘い味良い香りがする。スイカズラの名はここから生まれた。
”カズラ”はつる木のこと。全国に野生する常緑のつる木でる。
スイカズラの花の咲くころ、林のふちのモミジイチゴ(佐渡方言キイチゴ)が黄熟する。
梅雨時の晴間、ホンゾウカケタカとホンゾンドリ(夏の渡り鳥のホトトギスの方言)の啼く頃である。 今年伸びた若い茎は右まきで、鮮やかなこげ茶色。楕円形の葉が対生するが、時に羽裂葉が生ずる。まるっきり異なった二形の葉をつけるが、これを二葉性という。
花は白色、時がたつと黄色に変わる。花の盛りをすぎると白色と黄色が混ざっている。
別名キンギンカ「金銀花」はこれに由来する。「落ちている花みな黄色すいがら 本間寛二」。このような光景にもよく出会う。
冬も葉を落とさず、冬の寒さに耐え忍んで、そのあと香り高い花を咲かせるので、忍冬の名でも呼ばれる。 昭和55年放映のNHKテレビ番組に『風神の門』があった。
甲賀忍者の霧隠才蔵が登場する。若い才蔵がせっせとニンドウを摘んでる。
「わたしは、このニンドウが好きだ。寒い冬を耐え忍んで美しい花を咲かせる。父がよく摘んでいた薬草である」と、若い風雲児才蔵は、美しき人”おき殿”に想いをはせて、ニンドウを摘んでいた。
スイカズラは昔からの薬種。
乾燥した花を金銀花、乾燥した葉や茎を忍冬と生薬名でよび、漢方では利尿、解毒、解熱の薬とした。『佐渡に於ける薬草』(1934)には、スイカズラの薬効として「全草かげ干しにして煎服すると健胃、解熱、利尿、痳病などに能く、茶代用に毎日用いる時はルイレキを治す。また生葉を熱灰に入れ変色したとき、もんで瘡腫の上に貼ると良く膿を吸い出す。
用量 健胃剤としては大人一日」10~30gを用い、利尿剤としては多量に使用するがよい」。
薬学博士の佐藤ジュン平は『薬になる植物Ⅱ』(1974)のなかで、中国人中では薬用人参以上の効能があり万病の薬などと言っているとし、花・葉・茎を煎服し茶代わりにすることをすすめる。いろいろな腫物や梅毒に効き、利尿剤となり、かぜ、熱ざまし、下痢止め、酒の二日酔い、腰の痛み、打ち身、痔などによく効く。
ヨモギ・ドクダミなどスイカズラを風呂にたてれば、アセモ・腰の痛み・打ち身などによく効くとしている。「佐渡薬草風土記:伊藤邦男」(1993)引用させていただきました
https://ameblo.jp/yujyaku/entry-12496067638.html 【天高く伸びる檜を上る蔦】より
■ 天高く伸びる檜を上る蔦 ( てんたかく のびるひのきを のぼるつた )
先日、植物園の樹林を歩いている時に、高木の茶色の幹に緑の葉がへばりついていて、風に揺れながら光っているのが見えた。それが何とも幻想的で、近くまで行って子細に見た。
樹木は、数十メートルもあろう檜(ひのき)で、見上げれば青空をバックに、こんもりとした樹冠が見える。その下の幹には枝がなく、焦茶色の樹皮に大きな蔦(つた)がへばりついて、ほぼ真っ直ぐに上に向かっている。
一見何でもない光景だが、緑の蔦の葉が日の光を照り返している姿が印象的で、自然の中で生きる植物達の必死さ、ダイナミズムのようなものを感じさせられた。
上句は、そんな光景をそのまま詠んだ句である。説明がなければ見過ごされそうな句だが、対象が対象だけにやむを得ないだろう。「蔦」「蔦かずら」は秋の季語。「天高く」も秋の季語で季重なりとなったが、他の語句では感じがでないので良しとする。
蔦は、ブドウ科ツタ属のつる落葉低木。葉は光沢があり、巻きひげの吸盤で樹木や壁を「伝(つた)って」伸びる。そのことから名前が「つた」になったと言われている。夏に、小さい地味な花が咲き、秋に、黒っぽいぶどうに似た実がなるが、あまり目立たなない。
紅葉した蔦もまた非常に艶やかで、蔦紅葉(つたもみじ)と言われ愛でられている。
【蔦、蔦かずらの参考句】
桟やいのちをからむ蔦かづら (松尾芭蕉) *桟(かけはし)
夜に入らば灯のもる壁や蔦かづら (炭太祇)
石山の石にも蔦の裏表 (河合乙州)
蔦の葉をつたふて松の雫哉 (正岡子規)
柿紅葉せり纏はる蔦の青き哉 (夏目漱石) *纏はる(まとわる)
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