梅雨と梅

https://ameblo.jp/masanori819/entry-12669351496.html 【2021.4.19 一日一季語 青梅(あおうめ《あをうめ》)  【春―植物―晩春】】より

梅の実の競ひ合ひたる青さかな 松嶋一洋

狭庭の梅も、実を付け始めました。梅で有名な和歌山県では、青い梅の収穫が6月上旬頃から、そして黄色い梅が6月中旬から下旬にかけて、ということが多いようです。一方、北関東になる群馬県の農家では6月中旬から梅の収穫が始まるとのこと。今年は暖かいので梅の収穫も早まるかもしれません。

【傍題季語】

梅の実(うめのみ) 実梅(みうめ) 実梅もぐ(みうめもぐ)

【季語の説明】

ウメはバラ科サクラ属の木になる実で、熟しても甘くならず強い酸味が特徴の果実です。主に梅酒や梅干しの材料などにされる事が多く、古くから親しまれてきた果物です。

樹上で完熟して、自然落下する梅の実を完熟梅とよんでいます。

五~六月に梅の実は急速に育つ。硬くて青い実を青梅と呼び、梅雨時に黄色く熟した実を実梅と呼ぶ。

【例句】

青梅の葉のそよそよと父とゐる 山尾玉藻    青梅の空気きれいにするちから 津田このみ

しぶくほど身に滲む青さ実梅捥ぐ 白井剛夫   さみどりの球体無尽実梅落つ     林翔

竿で枝一打ち梅の実を落す     宮崎紀代子

【梅雨入り】

「梅雨入り」。

梅たちが待ち望んでいた「雨の季節」。

梅の樹たちは、大喜び「恵みの雨」を全身で受け止めて、梅の実たちは、ひと雨ごとに大きくなります。

「梅雨」の語源

「梅の実が熟す頃に降る雨」という意味で、

中国の長江流域では「梅雨(ばいう)」と呼んでいたという説。

「黴(カビ)が生えやすい時期の雨」という意味で、

「黴雨(ばいう)」と呼んでいたが、カビでは語感が良くないので

同じ読みで季節に合った「梅」の字を使い「梅雨」になったという説。

日本で「梅雨(つゆ)」と呼ぶようになった由来

「露(つゆ)」から連想した。

梅の実が熟す時期だから「つはる」から連想した。

梅の実が熟し潰れる時期だから「潰ゆ(つゆ)」と関連つけた。

カビのせいで物がそこなわれる「費ゆ(つひゆ)」から連想した。

【季語の語源など】

中国が原産とされ、日本には平安時代に既に入ってきていたとされています。梅干しが重宝されるようになったのは鎌倉時代あたりからで、戦国武将にとっては今のような「おかず」ではなく、貴重な薬とされていたようです。

未熟な梅の種には身体に有害な成分が含まれている為、生のまま食べる事は出来ず、加熱するかアルコールや塩漬けにする事で食べられるようになります。


https://minabe.net/pages/gaku-tsuyu 【梅雨と梅の関係】より

梅雨は、梅にとって恵みの雨。この季節に雨が降ることで、梅の実は大きく膨らんでいく。

ところで「梅雨」はなぜ「梅の雨」と書くのだろう?

恵みの雨「梅雨(つゆ)」

「梅雨」とは、6月~7月中旬、中国の長江下流域から朝鮮半島、日本列島(北海道を除く)に見られる雨期のこと。それほど雨足の強くない雨が、長期に亘って続くのが特徴。

現在、中国では「梅雨(メイユー)」、韓国では「長霖(チャンマ)」と呼ぶ。「梅雨」は東アジア特有の雨期であり「梅」も東アジアにしか生息しない植物だ。

中国で生まれた言葉「梅雨(ばいう)」

「梅雨」の語源には、いくつかの説がある。「梅の実が熟す頃に降る雨」という意味で、中国の長江流域では「梅雨(ばいう)」と呼んでいたという説。

「黴(カビ)が生えやすい時期の雨」という意味で、「黴雨(ばいう)」と呼んでいたが、カビでは語感が良くないので同じ読みで季節に合った「梅」の字を使い「梅雨」になったという説。「梅雨」という言葉は、江戸時代に日本へ伝わり、その頃から、日本でも「梅雨(つゆ)」と呼ばれるようになった。それにも、いくつかの説がある。

日本で「梅雨(つゆ)」と呼ぶようになった由来

「露(つゆ)」から連想した。

梅の実が熟す時期だから「つはる」から連想した。

梅の実が熟し潰れる時期だから「潰ゆ(つゆ)」と関連つけた。

カビのせいで物がそこなわれる「費ゆ(つひゆ)」から連想した。

「梅雨」という言葉が伝わる以前は「五月雨(さみだれ)」といった。「さ」は陰暦の5月(現在の6月)、「みだれ」は「水垂れ」を意味する。

まめ知識「梅雨」と係わりの深い言葉

「入梅(にゅうばい)」

雑節の一つで、太陽が黄経80度の点を通過する日。毎年6月11日か12日。立春から数えて135日目にあたる。本来は「梅雨入り」の漢語的表現だ。

梅雨の季節全体を「入梅」と呼ぶ地方もある。太陽黄経に基づく定義は現在のもので、芒種の後の最初の壬の日を「梅雨入り」小暑の後の最初の壬の日を「梅雨明け」としていた時期もあった。本当の梅雨入り・梅雨明けの日付は、年により地方により異なるものであるが、農家にとって梅雨入りの時期を知ることは田植えの日取りを決めるのに重要だったので、その目安としてこの暦日が設けられた。

「梅雨入り」と「梅雨明け」気象庁では、前後数日間の天気経過と予想を比較し、晴天から曇雨天へ移り変わる中間の日を「梅雨入り」とする。近畿地方では6月上~中旬頃。

現在は、気象庁の本庁、管区気象台及び地方中枢官署

(新潟、名古屋、広島、高松、鹿児島の各地方気象台)が、観測及び予報に基づいて「梅雨入り・明け」を発表。太平洋高気圧が夏にかけて強まり、オホーツク方面の気温が高まるにつれて「梅雨前線」は衰え、待望の「梅雨明け」となる。この間、約一か月半だ。


https://tenki.jp/suppl/m_yoshino/2019/06/01/29130.html 【「知って得する季語」──梅雨シーズン到来!夏の雨の名前を覚えよう】より

令和になって1カ月、いよいよ6月に入りました。二十四節気では6月6日が「芒種」、6月22日が「夏至」を迎えます。芒種とは、禾(のぎ)のある植物を播く、の意味を持ち、田植えが始まり、天候が梅雨めいてくる時期でもあるのです。

さて、沖縄・奄美地域ではすでに梅雨入りをしていますが、そろそろ各地でも梅雨入りのニュースが聞かれる頃なのではないでしょうか。とはいえ、この頃の季節外れの暑さには雨も待ち遠しいですね。

梅雨は、じめじめとした陰湿な季節と思いがち。けれども日本にとっては必要で大事な時季。そこで、今回は梅雨の意味や、夏の雨の季語に関して調べてみました。

「梅雨」の意味と夏の雨の季語

「梅雨」とは、もともと「入梅」という時候の季語であり、暦の上では6月11日か12日、太陽の黄経80°に達したときをいいます。その後約30日間が梅雨の時期とされますが、実際は年や地域で異なり、一般的には6月中旬から7月下旬ころをさします。

古くは「五月雨(さみだれ)」といわれ、江戸時代になって梅雨と呼ばれるようになったそうです。

梅雨の語源は、梅の実の熟すころからとも、黴の生じやすい天候のための黴雨(ばいう)とも呼ばれているそうですよ。

次は夏の雨の名前です。ポピュラーなものから順にご紹介します。

明るさが特徴「夏の雨」

もちろん夏に降る雨のことですが、梅雨の雨ではなく、背景に明るさを感じる雨をいいます。なかでも新緑の季節に降る雨「緑雨(りょくう)」は、ひときわ明るい感じがありますね。

梅雨とは違う? 「五月雨」

旧暦5月に降る長雨をいい、古くから和歌でも詠まれてきました。五月(さつき)の「さ」と水垂れ(みだれ)を結んだ言葉だといわれています。梅雨が時季を含んだ言葉であるのに対して、雨そのものをいいます。

たくさんの「梅雨」の季語

梅雨を含んだ季語は多くあります。入梅前の梅雨は「走り梅雨」、雨が少ない梅雨を「空梅雨」または「旱(ひでり)梅雨」、激しい梅雨の雨を「荒梅雨」「男梅雨」とも。ほかにも「梅雨の月」「梅雨の星」など。

夏の雨といえば「夕立」

夏の夕方に降る局地的な激しい雨。急激に暗くなり、雷を含んだ大粒の雨を降らせます。やんだ後は、からりと晴れ涼気を誘うことも。「ゆだち」「よだち」とも読み、前が見えないほどなので「白雨(はくう)」、「驟雨(しゅうう)」とも呼ばれます。

雨乞いのお蔭? 「喜雨(きう)」

日照りが続き、田畑が干からび、草も枯れかけたときに、ようやく降る恵みの雨のこと。「雨喜び」ともいい、古くは雨乞いなどが行われていたそうです。

いにしえのロマンス「虎が雨」

旧暦5月28日に降る雨のこと。親の仇討(かたきうち)ののち討たれて亡くなった鎌倉時代の武士、曽我十郎祐成の愛人であった大磯の遊女、虎御前が十郎の死を悼んで涙の雨を降らせるという言い伝え。

夏なのに「氷雨(ひさめ)」?

氷雨とは、雹(ひょう)の別名で、れっきとした夏の季語です。今年のゴールデンウィークに雹が降ったニュースは記憶に新しいところですね。積乱雲がもたらす現象で、予報がしづらく、農作物に甚大な被害を与えることがあります。

渋い! 「卯の花腐し(うのはなくたし)」

旧暦4月を卯月(うづき)といいますが、そのころ降り続く霖雨のこと。卯の花という白くて小さい花を腐らせる雨の意味を持ち、使い方が上級者向きの、あまり一般的には知られていない渋い季語です。

(参照:俳句歳時記(春~新年) 角川学芸出版 角川文庫/入門歳時記 大野林火・著 角川学芸出版/広辞苑)

季語は俳句のためだけにあらず

知っている言葉、知らなかった言葉、たくさんありましたね。

近年地球環境の変化に伴い、異常気象が当たり前、それと同時におどろおどろしい気象用語ができあがりました。けれども、私たちの先祖はこんなにも美しい言葉を残してくれています。

──言葉や漢字の成り立ちを知ることは、日常生活に膨らみを持たせてくれるはず。

梅雨は農作物や日本にとって必要な季節でもあり、あらためて四季に恵まれた日本に感謝したくなりますね。ちなみに、雨ではありませんが「虹」も夏の季語です。雨上がりに、夏の強い太陽の光で最も輝く季節だからなのですが、雨と関連づけて覚えておきたいですね。

コズミックホリステック医療・現代靈氣

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