龍淵に潜みて光る巌かな 高資
龍淵に潜んで碧き瞳なる 高資
龍淵に潜んで白き水面かな 高資
yamanobe@donsige
さえずり季題【614】は、「龍淵に潜む」です。春の「龍天に昇る」に対応するもので、同様に秋分の頃の想像上の季語。難しい季語ですが想像を膨らませて詠んでみましょう。「龍淵に潜んで碧き瞳なる(五島高資)」
https://ameblo.jp/seijihys/entry-12498735632.html 【竜淵に潜む】より
俳句の季語には大別するとだいたい三つにわかれると思う。ひとつは実際にある、見える季語(例えば蜜柑、秋など)。もう一つは和歌から来たもの(亀鳴くなど)。もう一つは中国の詩歌や習俗から来たもの。三つ目の季語の一つに「竜淵に潜む」がある。
これは「竜は春分にして天に昇り、秋分にして淵に潜む」という文言から来たもの。であるから、春には「竜天に昇る」という季語がある。
同じような季語に、「鷹鳩と化す」とか「雀蛤となる」「鴻雁来賓す」などがある。
実に雄大で、ロマンがあり、魅力的で、俳句をやっている人ならば、一度は使ってみたくなる。しかし、これらの季語は相当に手ごわい。
今、手元にある歳時記で「竜淵に潜む」の例句を拾ってみると、
竜淵に潜む男の子の蒙古斑 須佐薫子
竜淵に潜んで碧き瞳なる 五島高資
竜淵に潜みし夜を古書匂ふ 越智哲眞
竜淵に潜めり火星近づけば 新井秋鴨
などがあるが、五島さんなどは私は高く評価している作家だが、この句はそれほどでもない。
五島さん以外の作品もあまり感心しない。
つまり、それだけこの季語は難しい。なにしろ実感が無いのだから。
私はこういう季語で成功したのは、蛤に雀の斑ありあはれなり 村上鬼城くらいだと思う。
解説を読むと「竜淵に潜む」には、竜神信仰、つまり水神信仰につながっているのではないか、とある。
だとしたら、現代そして未来ではますます実感がなくなり、扱いづらい季語となる。
作り手の問題もあるが、鑑賞者だってそう。
私だって正直、「雀が蛤になった」と言われても、なんのことだかさっぱりわからない。
知識としては知っているがそれだけなのだから。
奈良盆地における藁の大蛇 : 日本・中国における龍蛇信仰の比較研究に向けて
https://mintun.exblog.jp/240552548/ 【天孫氏は火の一族〈44〉龍神スサノオ】より
スベーラ(スメラミコト)の御嶽で、語り部が聴いたムカツ姫の祝詞には、私も知っている
大和神話に繋がる神々の名が含まれていた。
〜アメノミナカヌシ タカミムスヒ カミムスヒ〜
『古事記』で最初に登場する造化三神の神名と、スベーラ御嶽の地下深く潜む御イベに並んでいる3つの石香炉は対応しているのだ…ということか。
〜天御中主神、高御産巣日神、神皇産霊神〜
語り部はまた、こんなことも言う。「アマミキヨ、シネリキヨ、天孫氏でもある」
そうだったのか…うさち(上古)琉球にいた三部族。その首長の神名が、やがて変換され、後の大和神話 に残っている…と考えると、難しいが理解できる。
「アマミキヨ(アマミチューとも呼ばれる)は大荒(うふあら)から来た」という説がある。
いっぽう、「シロミキヨ(シルミチューとも呼ばれる)は大東(うふあがり)から来た」という説がある。
そして、「天孫氏(火の一族)は南(ムー大陸)から来た」という説がある。
また、以上とは微妙に異なる、次の伝説もある。「アマミチューとシロミチューは大東から来た」「アマミチューとシルミチューは大荒から来た」などと諸説あるものの、ともあれ三部族がいた。それらの伝説をスベーラの古い香炉は表している。
二系統ある大陸由来の渡来人と、南方由来の渡来人。三部族の融合があり、平和な縄文時代が成ってこそ、「古代天孫氏王朝17802年」は続いたというわけだ。
では、神代より琉球を含む南太平洋の王朝を統べた王とは誰かと、過去ログ、「スサノオの魂」を読む。
その主神とは琉球に伝わる「天地大神様=スサノオ」。「アメツチノオオカミサマ」と、語り部は、若い頃に神女おばあから教わったという龍神の別名を挙げた。
ヤマト各地の神社や御嶽で、龍神に祈っていたとき、私はつまり、「天地大神様=スサノオ」を崇めていたということになるのだろう。琉球古伝承に依れば…。
過去に聞いたあの話や、この話が、これから繋がってくるらしいことを、きょう語り部は言った。まだ繋がっていくのか…まだ終わらないのだ💦
汗と冷や汗が同時に流れてくる、夏の終わりの休日。
久高島〜本島へと行く船から見るスベーラの御嶽。出航してすぐ、まだ港を出てもいない船の中には、島の人でも旅行者でも、その御嶽に見入る人はいない。
https://en-light.net/archives/16233 【氷川神社は、龍神とスサノオの神社 - 八雲エンライトメント】
https://magic-dice12.com/susanoo 【日本の最高神…本当はスサノオノミコト(素戔嗚尊)ではないのか?】より
スサノオノミコト(素戔嗚尊・須佐之男命)と言うと、暴れん坊 怖い 良く分からない
…など、「あまり良くないイメージ」を持っている人もいるかもしれませんね。
しかし、スサノオノミコトは「不動明王」と同一の存在であり、不浄なものを焼き尽くす破邪顕正の神様です。また、「剣神」「雷神」「軍神」でもあります。
スサノオノミコトは、誤解されている!?
皆さんは、スサノオノミコトに悪いイメージを持ってませんか?天で大暴れして、天照大御神を岩戸に閉じこもらせてしまった…そんな暴れん坊の神様。
多くの方が、スサノオに、このような印象を持たれていると思います。しかし、それは真実でしょうか?スサノオは確かに「猛々しい神様」だと思います。
でも、それだけだったら、このように注目されないでしょう。スサノオには「何か」があると思いませんか?
「記紀」に書かれていることは正しいのか?
神話と言うと、「日本書紀」や「古事記」(略して「記紀」)が正統とされています。
しかし、記紀に書かれていることが、すべて正しいとは限りません。
スサノオは「印象操作」されている可能性もある
このような記録は、たいてい、時の為政者に都合の良いように書かれています。
ですので、いたるところに「偽情報」が紛れていると言って、差支えありません。
スサノオノミコトは、記紀によって、暴れん坊 粗暴 困った神様…と言うような「印象操作」をされている可能性があります。
全国各地に祀られているスサノオが「困った神様」のわけがない
スサノオノミコトは、日本全国、多くの神社で祭られている神様です。このように、慕われ、親しまれている存在が単なる「困った神様」のわけがありません。
大昔の人々にとって、スサノオはとんでもない崇敬の的だったのではないでしょうか?
人々を不幸から解放してくれるスーパーヒーロー!?
スサノオノミコトは、八岐大蛇 (やまたのおろち)を退治した伝説があります。
この伝説の真相はわかりません。しかし、スサノオは、魔物や疫病を退治し、人々を不幸から解放してくれるスーパーヒーローだったに違いありません。
時の為政者にとって、スサノオは都合が悪かった?
では、なぜ、時の為政者は、スサノオを貶めようとしたのでしょうか?
彼らにとってスサノオは、よほど都合の悪い存在だったとしか考えられません。
なぜ都合が悪かったのか?
彼らにとって、庶民に大人気だったヒーローは「何らかの理由」で邪魔だったのでしょう。
ですので、時の為政者は、記紀を通して、スサノオがまるで問題児であるかのような「印象操作」を行ったのではないでしょうか?
本来の最高神は、スサノオノミコトではないのか?
このような「操作」は、記紀の記述だけにとどまりません。
「神社の祭神の入れ替え」を強要されたり、様々な作為が行われていた可能性もあるようです。ですので、私たちはダマされてはいけないのです。
この件に関しては、もっと関心を持ち、もっと研究しなければなりません。
「本来の日本の最高神は誰か?」…それはスサノオノミコトなのだと、私は思う。
こう言い切ってしまうと、異論も色々あると思います。「最高神」と言う表現が適切かどうかもわかりません。しかし、少なくともスサノオノミコトはもっと崇敬され、感謝されるべき神だと、私は思うのです。
「スサノオの神像」和歌の里しまね
スサノオはどこから来たのか?
さて、ではスサノオノミコトは、どこからやって来たのでしょうか?色々な説があります。
ですが、私は、スサノオはシュメール(スメル)からやってきた王という説をとります。
理由はシュメールにはスサという都市があり、その王様がスサノオウと呼ばれていた可能性がある。
シュメールと日本は、言葉、文化、家紋などに共通点が多い。なので、シュメールの民が日本に渡来してきた可能性がある。
日本の天皇家の紋章である「十六菊花紋」がシュメールでも使われていた。つまり天皇家はシュメールの王族だった可能性がある。・・・です。
「シュメール=メソポタミア文明」と言えば、世界最古の文明です。スサノオという神様を追っかけていたら、とんでもないところにまで行き着いてしまいました。
スサノオの真実に迫る書籍
スサノオの真実を解き明かすのに、役に立ちそうな本がいくつかあります。
もちろん、そこに書かれていることが真実かどうかはわかりません。
ですが、私は「おもしろい」と感じたので、紹介させていただきます。
「消された覇王」(小椋一葉著)
小椋一葉(おぐらかずは)女史は、スサノオが、記紀であまりにみじめに書かれていることに疑問を感じました。
そこで、全国の神社を周り「スサノオこそが、古代日本を治めていた本当の天王だった」ことを証明しようとします。
もちろん、その手法(祭神の表記から真実を推察する)には、賛否両論があるでしょう。
後述の原田常治氏がとった手法を踏襲しています。
しかし、小椋女史の「想いの熱さ」と「筆致の迫力」には圧倒されます。
小椋女氏は、スサノオノミコトに霊魂を突き動かされていたとしか思えません。
ぜひ、皆さんにもご覧になって頂きたいと思います。消された覇王 (河出文庫)
古代日本正史」(原田常治著)
記紀を新たな視点で見てみたい方は、「古代日本正史」(原田常治著)がオススメです。
原田常治氏は「婦人生活社」の創始者です。
(もともとは新潮社の編集者だったらしいです。)
原田氏は、記紀があまりにもウソばかり書いているのにガマンなりませんでした。
そこで、とうとう、自分で「本当の歴史」を探るべく、全国を訪ね歩きます。
実際に地方の神社に赴き、祭神を調べたり、現地の情報を集めたりして、書き上げた…それがこの「(記紀以前の資料による)古代日本正史」です。
氏は、日本建国の祖はスサノオだったという説を、現地で集めた証拠を元に、展開してゆきます。
1976年の出版当時は、かなり衝撃的な内容だったのではないでしょうか?
それまで常識とされていた日本の歴史を改めて問い直す、良いキッカケとなる書です。
古代日本正史―記紀以前の資料による
「素戔嗚尊とヤマタノオロチ」(神尾正武著)
「素戔嗚尊とヤマタノオロチ」(神尾正武著)は、スサノオの小説です。
読むと、面喰います。「私たちが今まで知っている歴史とはまったく違う世界」が展開されているからです。
…しかし、これはまんざらフィクションとは思えません。
神尾氏は、佐世保で土地家屋調査士をされている作家です。
それだけに、九州周辺の土地や歴史などに独自の「鋭い視点」があるのです。
また、「素戔嗚尊とヤマタノオロチ」からは、スサノオの出生や功績だけでなく、人間としての魅力なども伝わってきます。
ここに書かれている内容の真偽は「???」です。
ですが、とにかく斬新で面白いのです。
今までの歴史や神話をまったく違った視点で考察し直してみたい方には、特にオススメです。
素戔鳴尊とヤマタノオロチ
「誰も知らない世界の御親国日本」(布施泰和著)
口伝で継承されている秘史「正統竹内文書」をヒントに書かれた本です。
シュメールから日本に渡来してきた出雲族と大和族…。
この2部族の戦いの歴史によって、日本の歴史を大胆に解き明かしています。
これを読むと「スサノオの謎」がスッキリするかもしれませんよ。
誰も知らない世界の御親国(ミオヤクニ)日本 [超訳]日本神話の世界
まとめ
スサノオはどこから来て、何をしたのか?日本を統治していたのか?いないのか?
どんな神様なのか?…興味は尽きません。しかし、いつか必ず、その真実が明らかになる時が来るでしょう。私も、今後とも、スサノオノミコトを考察し続けてゆきたいと思います。
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