花の治療薬

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「37種類の花の治療薬とチャクラ」

バッチフラワー37種類の背景

 バッチフラワーレメディのシステムは、少年時代に「病に苦しむ貧しい労働者を助けたい」と願ったエドワードバッチ博士が、人間一人一人の中にすべての病を克服する源泉である『自己治癒力』があることを認識し、患者さんの中に眠るその『自己治癒力』を導き出すためのもっとも自然で確実な方法としてこれを見いだした、予防医学的な治療手段です。

バッチフラワーレメディは37種類の花から作られたレメディと、1種類の水から作られたレメディ(ロックウオーター:岩清水のレメディ)から成り、全部で38種類のレメディで「完成されたシステム」になっています。博士自身が「レメディは完成されたシステムである」と明言していた事を考えるなら、私たちは博士が、37( + 1 )という数で、人間が経験し得るネガティブな感情状態を網羅し得ると認識していた事を推察出来ます。

バッチ博士に関して残された記録によれば、博士はこの37種類の花のレメディを見いだすプロセスの中で、最初に12ヒーラーズと呼ばれる12種類の花を見いだし、その後に6種類の花と1種類の水に由来する7ヘルパーズを作り、最後にセカンドナインティーンズとも呼ばれる花のシリーズを作ったということです。そして博士は、「なぜレメディのシステムが38種類で完成しているのか」を詳細には説明せず、むしろ自身の研究記録を消し去って世を去りました。

それでは、バッチ博士は本当にこのレメディが完成されているという事について何も手がかりを残さなかったのでしょうか?

バッチ博士は私たちのために、2つの短い著作を正式な遺産として残しました。「なんじ自身を癒せ」と「トウェルブヒーラーとその他のレメディ」の2冊です。そして、この2冊は日本では『バッチ博士の遺産』というタイトルでバッチホリスティック研究会から出版されています。

「なんじ自身を癒せ」は「病気の本当の原因と治癒についての説明」という驚くべきタイトル文で始まり、バッチ博士によって、病気の真の原因が何か、そして治癒のために何が必要か、が簡潔かつ明瞭に述べられています。そして、

「トウェルブヒーラーとその他のレメディ」はいわばその治癒システムの実践的紹介であり、そこでは、バッチフラワーレメディの1つ1つが簡単に説明されています。

多くの人は「なんじ自身を癒せ」をある種の哲学書だと思うようですが、それはこの書物に関連する周辺的な知識が足りない場合に生じる、不十分な理解だと言えるでしょう。

それでは、この「なんじ自身を癒せ」をみてみましょう。

 第一章で、博士は病の真の原因は魂(ハイアーセルフ)と心(個我)が争った結果であり、霊的努力と精神的努力を抜きにしては病気を克服する事はできないと語ります。同時に、病気には、その苦しみを通じて、他の方法では知ることが出来ない私たちの本質的な欠点を「本人に認識させる機能」と、「その欠点を取り除く働き」があると説明します。

 第二章において、博士は病気の真の性質を理解するためには、いくつかの基本的な真理を理解する必要がありますと述べ、人間存在に関する5つの原則的な説明と、人間が万物の調和を乱すという形で犯す2つの根本的な間違い(Two great possible fundamental errors)を説明します。良く読むと理解出来るのですが、バッチ博士はここで人間の内面における不調和を「魂と個性の対立」として述べ、人間の外面における不調和を「他人に対する残酷さや不正」として相補的に説明し、この2つが内と外で一つの対になる間違いであることをも示しています。

 第三章で、バッチ博士はこれらの不調和の原因となっている7つの欠点を「高慢」「冷酷さ」「憎悪」「自己愛」「無知」「優柔不断」「貪欲」という言葉で説明します。

 第四章で、博士は7つの欠点を克服する方法として、これらの欠点に拮抗する7つの徳「畏敬」「優しさ」「愛」「献身」「経験」「確信」「配慮」を育てることが最善の方法であると述べ、この7つの徳について具体的な説明を付け加えます。(図1参照)

そして、ここまでの章で、病気の原因と克服の方法に関しての基礎的な説明が一度完結します。

 この書物の最後の章である第八章では、本文全体の流れと要旨がまとめられているのですが、その章を読むと、第一章から第四章までに述べられた「原因に応じた治癒」を実際に可能にする主な薬剤こそが、自然界に置かれた最も美しい植物とハーブから作られたレメディであると結語されています。

この書物を一読し、眼前にある38種類のレメディのボトルを眺めた時に、私たちはバッチ博士の「なんじ自身を癒せ」における「病気の本当の原因と治癒についての説明」と私たちが手にしている小さな茶色のビンに入ったフラワーレメディの液体との間にミッシングリンクがあることに気がつきます。

『7つの欠点と7つの徳』と『38種類 又は37+1種類』とを結びつける鍵はどこにあるのでしょう?

(ここからは、私自身がバッチ博士の探求を精神的に跡づけながら理解し、把握した事柄の説明です。私自身は、ここに述べる探求の結果、37種類の花のレメディが、人間にあり得る欠点の組み合わせパターン1つ1つに適合し、そのバランス、つまり7つのチャクラの活動のアンバランスを補正する治療方法であると確信するに至りました。)

7つの欠点と7つの徳を書き出して、図1に示すように縦に並べてみると、これらの性質が、アユールヴェーダ医学などに述べられるチャクラの性質に一致していることが見て取れます。(図2)

また、図表1に書き記された欠点と徳のリストを、中央にある「自己愛に対する献身」を中心において、上と下とで対照してみると、用語と説明の仕方が違うとはいえ、実は上段の3行と下段の3行とは、ほぼ同じ特性に言及しているという事に気がつきます。

さらに、これ(図3)は英国エインズワース社でバッチフラワーの教育コースを教えているフィリップソロモン氏とアンナジェフォーリー氏が著した「Dr Bachs Flower Remedies and The Cakras」という本の表紙ですが、ここではひざまずく女性の姿に7色の階層的な着色がなされていて、本の内容においては、それぞれの色で示された各階層のチャクラに対して、バッチ博士の残した7つのレメディのグループが図表4に示すように対応していることが説明されています。(今回は、レメディのグループとチャクラの対応関係に関しては深くは立ち入りません。)

現代医学では、チャクラと呼ばれる、この「肉眼では把握できない生命力の中枢的器官」はその存在を認められていませんが、肉体的臓器の中では内分泌腺がそれぞれのチャクラに対応していると言われており、

第1チャクラは脳下垂体に

第2チャクラは松果体に

第3チャクラは甲状腺に

第4チャクラは胸腺に

第5チャクラは副腎(または太陽神経叢)に、

第6チャクラは (アンドロゲンを分泌する) ライディッヒ細胞に

第7チャクラは精巣と卵巣に

対応していると推定されています。

ここで、もう一度「7つの欠点と7つの徳」をみてみましょう。

「7つの欠点と徳」の内容をきちんと把握して考えると、中央にある「自己愛に対する献身」または「自己愛に対する無私」という特性は、人間にとって、

● 神様の前での謙虚さ(ハイアーセルフに対する個我の従順)と

● 他人に対する配慮(他人に対する残酷さや不正の克服)という、

バッチ博士が述べた、「2つの根本的な間違い」を克服した状態で、初めて持続的かつ自然に実現出来る特性であることが分かります。

 ここに述べられる献身、あるいは無私の状態は、私たちの心に無償の愛と喜びがあふれている状態であり、私たちの内なる力の源が無限の宇宙とつながっている状態です。私はこの意識のありかたを自分自身の瞑想的体験から「無境界」の体験として把握しています。そして、この体験、あるいはあり方を持続的なものとして達成するためには、上段の3つの欠点と下段の3つの欠点が取り除かれて、図1のエッグダイアグラムにあるように、神的な光が私たちの内側に、私たちの存在の中央に差し込むように準備しなければなりません。

私たちは、図1に書かれた欠点と徳を、陰陽五行の卦を使って象徴的に表示する事ができます。つまり、生命力が欠点として表出しているチャクラに陰陽の図の陰にあたる記号「− −」を割り当て、徳を表出しているチャクラに陽の記号「—」を割り当てて、上段の3つの特性と下段の3つの特性の組み合わせを象徴的な記号で表現すると、ここに易経の64卦が描かれることになります。図5

この図をみると、7つの欠点と徳ではなく、上段3つと下段3つの「6つの欠点と徳」の可能な組み合わせが、全部で64種類になる可能性がある事が分かります。しかし、ここで思い出して欲しいのは、欠点と徳の対照表を作成した際に、上段の3つの組み合わせと、下段の3つの組み合わせが、「中央の欠点と徳」=「自己愛と献身」を挟む形で、上と下とで、相補的な内容になっていたという事です。

人間は内面を行動化して生きます。また逆に(これは行動療法ともよばれますが)特定の行動を繰り返し行うことで、その行動にふさわしい特性や性質を育てることも可能です。もっと具体的に述べるなら、「他者を尊重ながら生きることが出来る人は、世界に対して、あるいは神様に対して、高慢に生きることはない」という事であり、「本当に強い人は優しく生きることができる」、「相手を理解しようという態度は愛につながる」という事です。

この事を「欠点と徳の象徴図」として作図した64の卦一つ一つにあてはめて考えると、上段の3つのチャクラの特性のうち、どれであっても、ある1つが、徳を表出する状態、つまり「—」の状態になっている場合には、その徳に対応する下段の欠点は上段の、その徳性によって自然に克服される可能性が高いという理解が生まれます。

この対応関係を考慮すると、図6に示すピンク色の枠内の7×7の組み合わせ、すなわち49のパターンが残ることが直ぐに理解できます。さらに残った49のパターンの内でも、黒い丸印をつけた12種類では、上段と下段の欠点と徳が相互に補いあっていて、それ自身のパターンの中で欠点が中和されることが理解できます。こうして、最後に、自然に治癒の方向に向かうことが困難な状況に陥っている人間のパターンを象徴する37種類の卦が残ります。これら37パターンの内部では、欠点のうちどれかが固定的であり、チャクラとチャクラの力動的な関係から、徳の進展を妨げる相互パターンが形成されていて、最低でもどれか一つの欠点が外部からの手助けによって徳に変わらないと、自発的な治癒が進んでゆきにくい状況が生まれているのです。そして、これら37種類の卦の中央に自己中心の「− −」が加わった37種類が治療を要する37の欠点の組み合わせパターンだと推定されます。

石川 眞樹夫

2022年9月17日 ·

37尊とバッチフラワーレメディ

バッチフラワーレメディが37種類である理由の説明が、この密教曼荼羅に示されています。曼荼羅は人間と宇宙のエネルギーパターンを象徴的に示した図です。ここに描かれた37尊一つ一つに、37種類のレメディが1対1で対応していると推定されます。(ex. 金剛界五仏は、五情と、これに対応するレメディを示すと推定されます。)

37の人間の感情エネルギーは、その完成された姿においては宇宙を構成する仏として観想される原型的なエネルギーパターンだと言えるでしょう。

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金剛界曼荼羅の基本、成身会(じょうねんじ)は、

①金剛界五仏(中央の大日如来、東方の阿閦(あしゅく)如来、南方の宝生(ほうしょう)如来、西方の阿弥陀如来、北方の不空不成就如来)

②十六大菩薩

③四波羅蜜(しはらみつ)菩薩:金剛界曼荼羅で、大日如来に近侍している四人の女形の菩薩 。東方の金剛波羅蜜(阿閦仏能生の母)、南方の宝波羅蜜(宝生仏能生の母)、西方の法波羅蜜(阿弥陀仏能生の母)、北方の業波羅蜜(不空成就仏能生の母)の総称。

④内外の四供養菩薩

⑤四摂(ししょう)菩薩

以上の37尊より構成され、これを四大神(しだいじん)と賢劫(げんごう)千仏と二十天が囲む。

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解説:金剛界五仏は、大日如来が白、阿閦如来が赤、宝生如来が黄、阿弥陀如来が青、不空成就如来が黒で現されており、色と五情の対比からは、大日如来が悲しみ、宝生如来が思い、阿弥陀如来が怒り、不空成就如来が恐れに対応していると推定される。

バッチ自然療法クリニック 院長 石川眞樹夫

コズミックホリステック医療・現代靈氣

吾であり宇宙である☆和して同せず  競争でなく共生を☆

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