三日月とすばる、金星が出会う今週、日食とこと座流星群もやってくる

https://news.yahoo.co.jp/articles/8607157a01175d0cae7a0413664ba9e615e58946 【三日月とすばる、金星が出会う今週、日食とこと座流星群もやってくる】より

アムステルダム中心街のビルのシルエットと共に見える三日月と金星(Getty Images)

天文好きにはたまらない1週間だ。新月そして21世紀に7回しかない珍しいタイプの日食が起こる。後者は南半球の「皆既日食経路」からしか見えないが、ほかにも今週は、2023年最初の主要な流星群や三日月と星団の美しい「合」も見ることができる。そしてもちろん「光害」問題を訴える国際ダーク・スカイ・ウィークでもある。1週間を通じて明るい月がどこにもない今は、星を見る最高のタイミングだ。

今週の天体観測と夜空(昼間の空も!)について知っておくべきことを以下に挙げる。

■4月20日木曜日:新月と金環皆既日食

この日、月は太陽と地球のちょうど中間にくる。この月を見ることができないのは、太陽の光の中に消えているからであり、さらには輝いている面が地球の反対側にあるからだ。

しかしインド洋、ティモール海、および太平洋を通る狭い日食経路の中に居る幸運な人たちは、珍しい「金環皆既日食」を体験できる。地球の曲面のために、月が瞬間的に遠くへ行きすぎ太陽を覆うには小さくなりすぎるが、ごく短い時間、月の影が地球の端を通過する。そのため、部分的な「金環日食」が2回(いずれも海の上から)見られる。一方、月と地球の距離が近づく地球の膨らんだ部分では、月がちょうど太陽を隠す大きさに見えるようになり、メインイベントである皆既日食が人々を魅了する。

オーストラリアのエクスマウス、ティモール諸島、西パプアなどで撮影された写真が世界中のSNSに載るところを見よう。

三日月とすばると金星

■4月21日金曜日:三日月とすばると金星

この日の日没直後、地平線の西低くには輝面比4%の細い三日月が見えるが、それだけでない。すぐ近くにはきらめくすばる(プレアデス星団)がある。そして、それでも足りないという人のために、ペアの上には金星が明るく輝いている。

■4月22日土曜日:すばると三日月と金星

前夜とほぼ同じ景色だが、唯一違うのは月がすばると金星の間に移動し、9%で輝いていることだ。よく見ると、月の暗い部分の縁が微かに光っているのがわかる。これは「地球照」といって、地球に反射した太陽光が月を照らす現象だ。常に起こっているのだが、肉眼で容易に見えるのは、新月の数日後(午後の西の空)あるいは新月の数日前(午前の東の空)に、月が細い三日月になったときだ。

■4月22日土曜日:こと座流星群

ほっそりとした三日月が日没の直後に沈むと、空は今年のこと座流星群を見るのに理想的な条件だ。放射点(流星が飛び始める出発点)は、明るいこと座の星、ベガの近くで、1時間あたりおよそ20個の「流れ星」を見ることができる。北米では暗くなるにつれてピークを迎えるので、三日月と金星とすばるを見た後、しばらく外に出ている価値がある。欧州の人は深夜零時以降に見るべきだ。

■4月23日日曜日:三日月と金星

今夜の月も15%しか光っていないので、まだ「地球照」を見せていて、明るい金星のわずか数度上にいる。この日も日没の後、西の空を見よう。

■かみのけ座

3つの星からなる単純なL字型のかみのけ座は、想像を掻き立てる星座ではない。うしかい座と北斗七星としし座の尾の先に囲まれたこの星座は、オレンジ色の星、アルクトゥルスに比較的近い。

かみのけ座で一番明るい星は、真ん中のかみのけ座ベータ星で、わずか30光年の距離にある。そして、そこから双眼鏡を横にずらしていくと、20個ほどの明るい星(および数多くの暗い星)が見える。かみのけ座星団、あるいはメロット111と呼ばれる散開星団の一部だ。

距離はおよそ288光年で、太陽系に最も近い星団の1つだ。

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