小さなヒマワリ(向日葵)

日と交はす音なき声や姫女菀  五島高資

Daisy fleabanes —

exchanging greetings with the sun

without voices        Taka Goto


https://plumkiw948.at.webry.info/200807/article_7.html 【ヒメジョオン (姫女苑)】より

小さなヒマワリ(向日葵)のような花の形をしたヒメジョオン(姫女苑)。

空き地や道端など、あっちこっちで見かける。いつもなら気にもとめないが、梅雨晴れ間に歩いた野鳥公園のネイチャーセンター前の広場で、そよ風に揺れるヒメジョオン(姫女苑)にしばし釘付けとなった。

ヒメジョオン(姫女苑)は、きく科ムカシヨモギ属の1年草であり、学名は「Erigeron annuus」であるが、属名の「Erigeron(エリゲロン)は、ギリシャ語の「eri(早い)と geron(老人)」が語源で、早く咲き(春の花)、白い軟毛で覆われた花にちなみ、種名の「annuus」は、「1年生(草)の」を意味する。

ヒメジョオンは漢字に直すと「姫女苑」である。「女苑」というのは、中国産の野草であるらしい。それに似ていて小さいとの意味である。国内に渡来した当初は、ヤナギバヒメギク(柳葉姫菊)と呼ばれたり、鉄道の線路沿いに広がったことから、テツドウソウ(鉄道草)の異名もあった。また、小さいシオン(紫苑)の1種であることと、ヒメシオン(姫紫苑)と区別するためにヒメジョオン(姫女苑)という名前がついたという説もある。

ハルジオンを漢字に直せば、春紫苑である。春に咲くキク科のシオン(紫苑)、という意味。

このように、この2種の名の由来は、それぞれ違っている。ところが、そこそこ目立つ上に見た目が非常に似ている野草2種類に、似ているが異なった名前を与えたために混乱が生じ、ハルジオン(春紫苑)をハルジョオン(春女苑)と呼ぶ事が定着してしまっている。逆に、ヒメジョオン(姫女苑)をヒメジオン(姫紫苑)と呼ぶ例もある。紛らわしいが、標準和名はヒメジョオン(姫女苑)とハルジオン(春紫苑)である。

北アメリカ原産の帰化植物で明治時代に渡来し、鉄道の線路沿いに全国的に広がった。堤防の土手の斜めになった部分の法面や放牧地、道端など様々な場所 に生育している。

花の開時時期は初夏から秋にかけてである。背の高さが50~100cmにもなり、白い花を咲かせる1年草である。若い間は根本から長い柄のついた丸っぽい葉をつける(根出葉)。やがて茎が高く伸びると、根本の葉はなくなり、茎から出る細長い葉だけになる。茎と葉は黄緑色で、まばらに毛が生える。茎は始めは枝分かれせず、先の方で数回枝分かれして、白~薄紫の花を咲かせる。花はヒマワリのような形だが、まわりの花弁がとても細い。正しく言えば、この花と見えるのは頭状花序と言って、小さな花の集まりである。中央の黄色い部分は、管状花という。周辺の花びらと見えるのは、舌状花という。この舌状花が白く、とても細い形をしている。

画像この両方は、花がよく似ていて混乱することがかなりある。見分け方としては、ヒメジョオン(姫女苑)の開花時期は夏で背が高く、蕾は上向きのことが多く、白い花の部分はピーンと張り、小さく数が多く、根もとがすっきりしている。これに対して、ハルジオン(春紫苑)は、開花時期が1ヶ月ほど早く、背は低く、白い花は大きくて少なく柔らかめで、根もとに葉がある。また、ハルジオン(春紫苑)の蕾は下を向いてうなだれているという特徴がある。したがって、普通は比べて見れば、はっきりと見分けがつくものである。

それでも、成長の具合や何かで分かり難い場合がある。確実なのは、茎を折ってみることで、ヒメジョオン(姫女苑)の茎には茎には髄(ずい)という部分が詰まっていて空洞がない。ハルジオン(春紫苑)の茎には真ん中に空洞がある。葉のつき方も違い、ヒメジョオン(姫女苑)の葉は茎から真っ直ぐに伸びていて抱かないが、ハルジオン(春紫苑)は茎を抱くような形で伸びている。

ヒメジョオン(姫女苑)は、咲き始めの時期がちょうど夏前の草刈りの時期とぶつかり、 あっけなく刈り取られてしまうことが多い。

花言葉は素朴で清楚

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